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【京阪杯】コースデータ徹底分析! 狙いは前走1200mの先行馬、軸は上位人気が最適

2021 11/21 17:00勝木淳
京阪杯インフォグラフィック,ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

再確認したい、阪神芝1200m

京阪杯は1961年、京都特別が名を改め、誕生。一旦は春開催に移されたが、1997年、秋開催に戻され、2006年から芝1200mに条件変更、2014年からジャパンCデーをしめくくる最終レースとなった。

京都競馬場と縁が深い京阪杯は昨年に続き、今年も阪急沿線の阪神施行。過去のデータは使用しにくく、ここでは2011年以降、阪神芝1200m、古馬OP、重賞、計18レースのデータを使い、コース傾向から好走馬を探っていく。

阪神芝1200mは京都と同じく内回りを使用する。序盤に上り勾配がある京都芝1200mと比べると、阪神は序盤が平坦で、ペースはあがりやすい。しかし、3コーナーまでの向正面直線部分が阪神は京都より短く、スタートして約200mでコーナーを迎えるため、前半600mに占めるコーナー部分が長い。その割合は札幌芝1200mよりも長く、前半600mは速いタイムが記録されにくい。つまり、小倉や中山のような超ハイペースが少ないという特徴がある。


上位人気、内枠には逆らえない

コース形態を改めて確認したところで、ここからは人気や枠番といった傾向について調べていこう。


過去10年同条件人気別成績,ⒸSPAIA


1番人気【5-6-1-6】勝率27.8%、複勝率66.7%を含め、3番人気以内は【12-9-5-28】。18レース中12レースを上位人気が勝利。コース形態上、ハイペースが少なく、紛れが生じにくい。昨年の京阪杯は3、1、12番人気で決着。このようにヒモ荒れには警戒が必要で、10番人気以下【2-1-5-103】など2、3着に入る人気薄は多い。


過去10年同条件枠別成績,ⒸSPAIA


スタートから約200mで3コーナーを迎えるこのコースは枠順も大事。1~3枠【9-7-7-70】勝率9.7%、複勝率24.7%、6~8枠【3-6-7-94】勝率2.7%、複勝率14.5%と内枠優勢。コーナーが近い分、速めに外を回らされ、長く外を走ることになる外枠は不利が大きい。外枠の馬がスタートして約200mで先行争いをしながら内側に入るのは困難だ。特に勝率で大きな差があるので、単勝は内枠を狙いたい。


前走1200m組は逃げ・先行を買う

次に前走距離に注目し、具体的に今年のメンバーから好走しそうな馬をピックアップしていきたい。


過去10年同条件前走距離別成績,ⒸSPAIA


前走が1200mだった馬は【13-11-12-155】勝率6.8%、複勝率18.8%。出走数が多いので、確率は低く出るものの、18レース中13勝が前走1200mであり、ここは重視したい。まして単複回収値は513、136、穴は前走1200mから出る。


過去10年同条件前走1200m組脚質別成績,ⒸSPAIA


ペースがあがりにくい芝1200m戦だけに、前走逃げた馬【0-1-2-9】複勝率25%、先行した馬【6-3-0-36】勝率13.3%、複勝率20.0%と先行馬が優位。レイハリア、シヴァージ、ライトオンキューら実績馬とオパールSを勝ったサヴォワールエメなどが当てはまる。

一方、中団【2-3-7-58】勝率2.9%、複勝率17.1%、後方【4-4-3-50】勝率6.6%、複勝率18.0%と控えた組も複勝圏内に入る可能性はある。アウィルアウェイ、ミッキーブリランテなども2、3着には考えておきたい。


過去10年同条件前走1200m組着順別成績,ⒸSPAIA


では前走1200m組についてもう少し絞るために前走着順別成績をみる。ざっくりいうと、掲示板以内は複勝率20%以上あり、6着以下だと10%台に落ちるので、ここに断層がある。前走1200m、逃げ先行かつ5着以内となると、レイハリア、シヴァージ、サヴォワールエメなどがいる。

ただし、京阪杯の過去10年間で、前走がスプリンターズSだった馬は【1-0-1-18】勝率5%、複勝率10%と苦戦中。阪神だった昨年も2、14番人気で14、16着だった。好走2頭は6着以下だった馬で、このデータからはミッキーブリランテ、ラヴィングアンサー、タイセイビジョンなどが浮上する。


穴っぽいのはアイラブテーラー

次は前走1200m超【3-5-5-48】勝率4.9%、複勝率21.3%にも注目したい。このうち前走1400mが【2-3-3-31】勝率5.1%、複勝率20.5%。ここを調べてみよう。


過去10年同条件前走1400m組脚質別成績,ⒸSPAIA


こちらも位置取り別成績を出す。逃げは少ないが、【0-1-0-3】と注目。しかし、先行が【0-0-1-11】とイマイチ。前走1400m組は中団【1-2-2-11】勝率6.3%、複勝率31.3%、後方【1-0-0-6】勝率、複勝率ともに14.3%と控えた組の成績がいい。スワンSで追い込んで0.4差まできたアイラブテーラーなどは注意したい。

最後にアイビスSD覇者オールアットワンスが当てはまる前走1200m未満【2-2-1-14】勝率10.5%、複勝率26.3%について。ここは前走1000m組のみだ。


過去10年同条件前走1000m組脚質別成績,ⒸSPAIA


その位置取り別成績を出し、オールアットワンスが該当する先行をみると、【1-0-1-1】とサンプル数は少ないが、好成績。やはり先行力はこのコースでは武器になる。好走は20年CBC賞13番人気1着ラブカンプー、17年タンザナイトS4番人気3着アクティブミノル。この2頭はいずれも前走新潟直線1000m戦で7、13着と大敗していた。出し入れという意味ではアイビスSDを勝ったオールアットワンスはどうだろうか。

ライタープロフィール
勝木 淳
競馬ライター。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュース公式コメンテーターを務める。共著『競馬 伝説の名勝負 2000-2004 00年代前半戦』(星海社新書)。


京阪杯インフォグラフィック2,ⒸSPAIA



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