2番手から上がり33.7で押し切る
11月7日(日)の東京9Rに行われたのは百日草特別(1勝クラス・芝2000m)。昨年はエフフォーリアがこのレースを制した後、共同通信杯を経て皐月賞を勝利。そして先日の天皇賞(秋)では19年ぶりの3歳馬制覇を果たしたという出世レースでもある。
今年は出走8頭と少頭数だったものの、良血ディープインパクト産駒やセレクトセールで2億円超えの注目馬の参戦もあった。そんな中、レースを制したのはエイシンフラッシュ産駒のオニャンコポン(美浦・小島茂之厩舎)だった。
9月に中山芝2000mの新馬戦を勝利して挑んだオニャンコポンは、好スタートから2番手の外を追走する。前半5ハロンのレースラップは13.2-12.1-12.5-12.8-12.9(1:03.5)とスローペース。道中で各馬の隊列が変わることもなく、ラスト3ハロンの瞬発力勝負となった。
残り400mの標識を過ぎたところで、鞍上の菅原明良騎手の手が動き始め単独先頭へ。ゴール前は4角5番手から追い込んできたホウオウプレミア(美浦・奥村武厩舎)の強襲にあったものの、2:02.7という勝ちタイムでクビ差凌ぎ切った。
昨年と今年の百日草特別で前半5ハロンの通過タイムは0.1秒しか変わらず、ほぼ同じようなペースで流れた。ラスト3ハロンは昨年が11.1-11.3-11.3(33.7)とほぼ減速せず、そこを33.4でまとめたのがエフフォーリア。
今年は11.2-11.0-11.6(33.8)と最後は失速している点から流石にGⅠ・2勝馬エフフォーリアと比較するのは可哀想だが、オニャンコポンも瞬発力勝負への対応力の高さは示せた一戦だと言っていい。
馬名の意味はアカン語で「偉大な者」。偉大な先輩エフフォーリアのように重賞戦線でも瞬発力を武器に活躍してくれること、そしてエフフォーリアとのコンビでGⅠを制した横山武史騎手のように、菅原明良騎手の飛躍にも期待したい。