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【レパードS】今開催は3着内馬の83.3%が4角5番手以内 注目は異なるコース形態で連勝中のルコルセール

2021 8/5 17:00三木俊幸
レパードS馬場適正チャート,インフォグラフィック,ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

4角10番手以下からの好走は2頭のみ

真夏の新潟競馬場を舞台に争われる3歳限定のダート重賞、レパードS(GⅢ・ダート1800m)。2012年の優勝馬ホッコータルマエは地方交流も含めるとダートGⅠ級10勝、2016年の2着馬ケイティブレイブもGⅠ級のレースを3勝とダート界の主役へと飛躍。

また2017年の2着馬サルサディオーネは12番人気と人気薄での好走だったが、地方競馬へ移籍後交流重賞3勝あげる活躍を見せており、素質の片鱗を覗かせていた。今年の出走馬の中からこれらの馬のように将来活躍が期待できる馬が出てくることを期待しつつ、馬場適性の観点からレースを占っていく。



3回新潟開催ダート3着内馬野4角通過順位,ⒸSPAIA



3回新潟開催はここまで4日間が終了。天候に恵まれたこともありダートのレースは全て良馬場、ゴール前の含水率も2.7%〜4.1%と乾燥した状態でのレースが続いている。そうしたこともあり、4角10番手以下から3着内に好走した馬は前54頭中わずかに2頭のみ。全体の83.3%にあたる45頭が4角5番手以内だった。

過去10年のレパードSでもハイペースで4角10番手以下から3着内に入った馬が3頭いるものの、基本的には4角で前を射程圏に入れられるポジションに位置する必要があると言えるだろう。

底を見せていない点は魅力

レースが行われる8月8日(日)の天気を見ると、台風の影響で雨の可能性も出ている。道悪になった際の適性も考慮しつつ、注目馬をピックアップした。



レパードS馬場適正チャート,インフォグラフィック,ⒸSPAIA


【メイショウムラクモ】
前走のいわき特別は、好位追走から2着ディールクルムに1.2秒差をつける圧勝。伏竜Sで敗れたゴッドセレクションは兵庫CS、ジャパンダートダービーでともに僅差の2着となっていることを考えると、今回の相手なら十分通用するだけの素質はある。週末に雨の心配もあることから、道悪で時計の速い決着に対応できている点は強みとなりそうだ。

【☆ルコルセール】
ダートを使われ始めてから3連勝中。時計面では強烈なインパクトがあるわけではないが、広い東京コース、小回りの函館コースと異なる条件で結果を残している点、前走の渡島特別で0.5秒差をつけて負かしたヴィーダは先週末の竜飛崎特別で0.4秒差をつけて快勝している。まだ底を見せておらず、ここでどれだけやれるか楽しみだ。

【ホッコーハナミチ】
レース当日朝の発表ではゴール前の含水率12.1%の重馬場だったインディアT。5番手追走から徐々にポジションを押し上げ、1:41.4というレコードタイムで勝利した内容は評価できる。しかし1角手前で前に馬を置いてからムチを入れられる場面があったり、3角過ぎから鞍上の手が激しく動き始めたりと乗り難しい馬という印象も受ける。その点がどう出るかだろう。

【☆レプンカムイ】
ホッコーハナミチが勝ったインディアTで2着となったのがレプンカムイ。ゴール前で差されたものの、2番手から上手くレースを進めた。また2走前は逃げて1:50.7というタイムをマーク、最後は流す余裕があってのタイムだったということを踏まえると能力は高いと考える。先行力を活かして好走を期待したい。

ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在は競馬ライターとしてだけでなく、カメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場で取材活動を行っている。

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