5つのデータから絞れた馬は?
先週の『函館記念』は、11番人気ディアマンミノルを本命に抜擢。道中後方から直線大外を追い込んだが、惜しくも4着に敗れた。2着アイスバブル以外の上位入線馬には印を回していたのだが……。
今週は25日に新潟競馬場で行われる年に一度の千直重賞『アイビスSD』を予想する。いつも通り過去10年のデータから複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。当てはまった馬を消していく。フルゲート18頭に対し、今年は19頭が登録。抽選対象の2頭を含めて進めていきたい。
先週の『函館記念』は、11番人気ディアマンミノルを本命に抜擢。道中後方から直線大外を追い込んだが、惜しくも4着に敗れた。2着アイスバブル以外の上位入線馬には印を回していたのだが……。
今週は25日に新潟競馬場で行われる年に一度の千直重賞『アイビスSD』を予想する。いつも通り過去10年のデータから複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。当てはまった馬を消していく。フルゲート18頭に対し、今年は19頭が登録。抽選対象の2頭を含めて進めていきたい。
まずは年齢に注目。トップスピードと持続力が問われる舞台だけに高齢馬は買いにくい。6歳以上の過去10年成績を見ると、【2-0-4-78】(複勝率7.1%)。これだけで10%未満の消去条件を満たす。ハイブリッド式ではもう一つの条件を掛け合わせるが、今回は前走の上がりタイムを採用。1~3位の【1-0-4-20】(同20.0%)に対し、4位以下は【1-0-0-58】(同1.7%)と絶望的な数字が残っている。
今年は、5頭が6歳以上かつ前走上がり4位以下の条件に当てはまった。1番人気が予想されるライオンボスは前走・韋駄天Sで9着に敗れ、衰えを見せ始めているとみて、消しという判断を下したい。
【今年の該当馬】
・アルミューテン
・ヒロイックアゲン
・ライオンボス
・ロードエース
・ロジクライ
2つ目のデータは前走距離と前走馬体重の組み合わせ。前走から距離短縮で臨んだ馬は過去10年で122頭いて、【6-6-8-102】(複勝率16.4%)。前走同距離組【4-4-2-27】(同27.0%)に大きく劣る。距離短縮組の中でも前走馬体重が460kgに満たない小柄な馬は【0-1-0-23】(同4.2%)と苦戦。各馬が外ラチ沿いに殺到するレースだけに、馬格が一つの重要な要素になることは間違いないだろう。
今年この条件に当てはまったのは4頭。ある程度人気になりそうな3歳牝馬のオールアットワンスやジュランビルなどが消去対象となった。
【今年の該当馬】
・オールアットワンス
・ジュランビル
・モメチョッタ
・リッチクレマチス
前走馬体重に絡むデータをもう一つ取り上げたい。前走で馬体重がマイナス、かつ人気を裏切る着順に沈んだのは23頭いて、その成績は【0-1-0-22】(複勝率4.3%)。過去10年で唯一馬券に絡んだのは16年ネロで2番人気2着だった。
今年この消去データに当てはまったのは5頭。新たに重賞勝ち馬のモントライゼとバカラクイーンの2頭が消えた。
【今年の該当馬】
・(ジュランビル)
・バカラクイーン
・(モメチョッタ)
・モントライゼ
・(ライオンボス)
4つ目は前走の人気順を見ていきたい。前走1~5番人気は【8-8-3-41】(複勝率31.7%)と人気上位だった馬の好走が目立つ。一方、前走6番人気以下は【1-2-6-87】(同9.4%)と、3着こそ多いが苦戦傾向。これに血統データを組み合わせて、さらに低い複勝率を探し当てたい。見つけたのは父もしくは母の父がサンデーサイレンス(SS)系の馬で、その成績は【1-0-1-36】(同5.3%)だった。
今年この消去条件に当てはまったのは7頭を数えた。新たに消えたのは昨年の3着馬ビリーバーなど3頭。4つの条件を終えて、19頭中14頭を消去。残るは5頭となった。
【今年の該当馬】
・(オールアットワンス)
・セピアノーツ
・チェアリングソング
・ビリーバー
・(モメチョッタ)
・(ロードエース)
・(ロジクライ)
最後に取り上げるのは当日の枠順だ。このコースは外枠有利が定説。過去10年の7~8枠成績は【5-4-6-33】(複勝率31.3%)で、馬券圏内の半数はこの2つの枠から出ている。一方1~6枠は【5-6-4-96】(同13.5%)と好走率は大きく下がる。1~6枠の中で、特に苦戦を強いられたのが前走で勝ち馬に0秒3以上離されていた馬で、その成績は【0-0-0-70】。最後はこの条件を採用する。
残っている5頭のうち、前走0秒3以上の差をつけられていたのはトキメキとルドラクシャの2頭。後者は2分の1の抽選対象だが、この2頭は7~8枠に入らなければ消去対象となる。
【今年の該当候補】
・トキメキ
・ルドラクシャ*
当日の枠順にかかわらず、全ての消去条件をクリアしたのは、グレイトゲイナー、タマモメイトウ、そして抽選対象のホーキーポーキーの3頭。注目は前走福島1200mの3勝クラスでアカノニジュウイチと接戦を演じたグレイトゲイナー。この馬が外目の枠に入ったときは、「◎」を打つつもりだ。
【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年から、恥を覚悟でTwitter(@Yuuu_Yagi11)にて全重賞の予想、買い目、年間収支を掲載中(7月18日時点の回収率は26.2%)。
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