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【NHKマイルC】キャリア5、6戦に金脈、穴候補は前走アーリントンC組 当日まで覚えておきたいデータ

2021 5/2 17:00勝木淳
NHKマイルCインフォグラフィック1ⒸSPAIA
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ポイントはキャリア5、6戦

NHKマイルCはここ数年とはやや様相が異なる。というのもここ2年は、19年グランアレグリア、アドマイヤマーズ、20年レシステンシアなどクラシック戦線からマイル路線へ舵をきった有力馬が上位人気を占めてきた。今年の登録馬には桜花賞からの転戦馬はいるものの、人気の中心にはなりそうにない。

大昔、NHKマイルCはマル外ダービーなどと呼ばれたが、3歳戦線の中心は常にクラシックであり、強い馬はまずはクラシックを目指す。マイル路線よりクラシック路線という図式は現在もさほど変わらない。では桜花賞に出走したソングラインは大敗後とはいえ、ここでも通用するだろうか。いやいや、さすがに桜花賞ふた桁着順よりマイル戦線を勝ち抜いた馬が優位だろうか。そういった点も含め、過去10年間のデータから混戦模様のNHKマイルCの傾向を探っていく。


過去10年人気別成績ⒸSPAIA


1番人気は【4-1-0-5】勝率40%、複勝率50%で好走する確率は半々。マイル戦線の戦力比較もマイル路線とクラシック転戦組との比較もつきにくく、必ずしも人気が結果に反映しない。13年10番人気1着マイネルホウオウ(前走NZT7着)、17年13番人気2着リエノテソーロ(前走アネモネS4着)、19年14番人気2着ケイデンスコール(前走毎日杯4着)、14年17番人気2着タガノブルグ(前走橘S1着)など傾向もバラバラ。3歳戦線でもっとも人気がアテにならないGⅠだ。


過去10年キャリア別成績ⒸSPAIA


傾向がつかみやすいものとして、キャリアがある。5戦【2-4-3-30】、6戦【5-1-3-24】あたりに好走ゾーンがある。上記のケイデンスコール、リエノテソーロのほかに12年15番人気3着クラレントなどが5戦。14年12番人気3着キングズオブザサンがキャリア6戦だった。登録馬中、5戦はグレナディアガーズ、ショックアクション、スペシャルドラマ、ランドオブリバティ、ルークズネスト、6戦はヴィジュネル、タイムトゥヘヴン、ダディーズビビッド、ホウオウアマゾン、レイモンドバローズ、ロードマックス、ワザモノ。伏兵から上位人気まで該当馬は多岐にわたる。


前走マイル組が優勢も

これでもそれなりに絞れるが、さらに具体的な戦歴から激走候補をピックアップしよう。


過去10年前走距離別成績ⒸSPAIA


前走距離をみると、前走が1600mより短いと、【1-2-0-36】、長いと【2-6-4-33】、同じ1600m戦だった馬は【7-2-6-81】。トライアル含め前走マイル戦が優勢ながら、連下にはクラシック戦線含め距離短縮組をマークするといったところか。そういった距離傾向を踏まえて、前走レース別成績をみる。


過去10年前走レース別成績ⒸSPAIA


着度数別ではトライアルのNZTが【4-0-3-50】でトップだが、頭数も多く、勝率7%、複勝率12.3%と確率が低い。以下、今年の出走馬に当てはまるものとして、桜花賞、ファルコンS、アーリントンCから勝ち馬が出現、毎日杯、スプリングS、アネモネS、弥生賞ディープインパクト記念(以下、弥生賞)などクラシック戦線のステップレースから3着以内馬が出ている。


アーリントンC組が3年連続3着

それではさらに突っ込んで、トライアルと非トライアルにわけて、好走傾向をみる。まずはトライアル組から。


過去10年前走NZT着順別成績ⒸSPAIA


NZT組の着順別成績をみると、優先出走権が与えられる1~3着が【3-0-1-22】と優勢。4着以下は【1-0-2-28】と好走確率がかなり下がる。バスラットレオン、タイムトゥヘヴン、シティレインボーを評価、ヴィジュネル、ゴールドチャリス、ワザモノの評価をダウンといった感じか。もっとも4着以下からの巻き返しは過去にはあるので、消しとまではいえないが……。


過去10年前走アーリントンC着順別成績ⒸSPAIA


2018年から4月に移設、NHKマイルCトライアルになったアーリントンCは3年連続で3着馬を送り、【1-0-3-13】。その3頭は9、7、6番人気なので、要警戒だ。着順別成績では、NZTよりもさらに厳しく、1~3着が【1-0-3-8】、4着以下【0-0-0-5】。ホウオウアマゾン、リッケンバッカー、レイモンドバローズのいずれかが狙い。4着ピクシーナイトはデータ上では厳しい。


過去10年前走桜花賞着順別成績ⒸSPAIA


桜花賞組は13着エリザベスタワーが前週のスイートピーSに回ったため、15着ソングラインただ1頭が候補だが、10着以下は【0-0-0-4】と好走ゼロ。桜花賞組は掲示板以内が好走条件。いくらクラシック転戦組とはいえ、大敗ではやはりGⅠで買いにくい。最後に毎日杯、スプリングS、弥生賞などクラシックトライアル組を考えたい。


過去10年距離短縮組着順別成績ⒸSPAIA


距離短縮組の着順別成績を調べると、好走馬も凡走馬も隔たりなく来る。しいてラインを引くとすれば、5着以内【2-4-0-12】、6着以下【0-2-4-20】だろうか。5着以内はシュネルマイスター(弥生賞2着)、ヴェイルネビュラ(スプリングS5着)が当てはまる。トライアルではないが1勝クラスの芝1800m平場戦を勝ったスペシャルドラマも加えておく。

距離延長組からはファルコンS組【1-1-0-12】。こちらは2着以内【1-1-0-9】に対し、3着以下は【0-0-0-3】と微妙。今年はルークズネスト、グレナディアガーズまで。

先述のキャリア5、6戦組と前走傾向を合わせると、グレナディアガーズ、スペシャルドラマ、ルークズネスト、タイムトゥヘヴン、ホウオウアマゾン、レイモンドバローズの6頭が残った。3年連続で3着に穴馬を送り込むアーリントンC組からレイモンドバローズの激走はないだろうか。

ライタープロフィール
勝木 淳
競馬ライター。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。



NHKマイルCインフォグラフィック2ⒸSPAIA



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