先週日曜日は先行有利の馬場
桜花賞のトライアルレースではないものの、実質的な最終切符をかけた一戦となるフラワーC(GⅢ・芝1800m)。阪神JF3着馬のユーバーレーベンが出走してくるが、現時点では本賞金1,000万円で桜花賞に出走するためには賞金加算をしておきたいところだ。
レースを占うにあたり、まずは先週末に中山競馬場の芝コースで行われたレース結果から馬場傾向を分析していこう。

土曜日の朝は稍重でクッション値が8.2、ゴール前の含水率13.0%という状態だったが、トータルで122.5mmを観測する豪雨となり、芝のレースは全て不良で行われた。特に3〜4角の内から3頭分ほどが明らかに悪い状態だったのが見てとれた。
そうした中でも4角先頭の馬が2着2回、3着1回と頑張っていたものの、勝ち馬の4角通過順位を見ると土曜日の5レース全てが4角6番手以下の馬だった。
翌日の日曜日は雨が上がり、クッション値7.8、ゴール前の含水率15.3%と重発表だったものの数字上は稍重よりの馬場状態だったと言える。そうしたこともあり、5レース中3レースの勝ち馬が4角3番手以内。3着までに広げると46.7%と先行馬の活躍が目立っていた。
今週末は日曜日あたりから天候は下り坂となっているが、フラワーCが行われる土曜日はなんとか天気は持ちそうな予報。先週末に雨の中でレースが行われ、特に3〜4角の内側には傷みが出始めている点が気がかりではあるものの、ある程度先行馬が残れる馬場状態は続くと考える。
人気のユーバーレーベンは押さえまで
そうした点も踏まえて、今年のフラワーC出走馬の中から注目馬をピックアップした。

本命はルースとした。前走のデイジー賞は2番手追走から後続の追い上げを凌ぎ切って勝利。メンバーレベルは高かったとは言えないものの、5走前には同じ中山コースでサトノレイナスの3着、2走前には1.2秒離されたものの、来週の毎日杯で人気を集めそうなグレートマジシャンなど強い馬とも戦ってきた経験がある。3着までの軸として期待したい。
対抗はホウオウイクセル。前走のフェアリーSは終始外を回る競馬となったが、2着と健闘。器用さがあるのでコーナー4回の1800mに戻るのはプラス材料だと言うことに加えて、先週の雨の影響で時計がかかるようになっていればより良いタイプだ。
3番手は新馬戦で見せた非凡な能力を評価して、オメガロマンスを推奨。後方待機から直線での末脚勝負にかけ、上がり33.5を使って勝利。この数字は中山で簡単に出せる数字ではない。今回は中団あたりで流れに乗って欲しいところではあるが、底を見せていないだけにあっさり楽勝しても不思議ではない。
逃げることが予想されるオレンジフィズは、前走のアルテミスSは大敗したものの、新馬戦と同じコーナー4回の1800mであれば巻き返しもあると見た。北村宏司騎手は先週末、中山牝馬Sのロザムールで逃げて2着、日曜日の2000mの未勝利戦でも逃げて2着、アネモネSでは2番手から2着になるなど、内の馬場状態を把握できているように感じたので、その点にも期待できそう。
ユーバーレーベンは、広いコースでの末脚勝負を得意とするタイプなので、中山1800mで先行馬が残りやすい馬場になった場合に届かないと言うケースも出てくる。勝つためには札幌2歳Sのような捲る競馬に打って出る必要があるので、押さえまでとした。
▽フラワーC予想▽
◎ルース
○ホウオウイクセル
▲オメガロマンス
△オレンジフィズ
×ユーバーレーベン
ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在は競馬ライターとしてだけでなく、カメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場で取材活動を行っている。
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