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【中山牝馬S】昨年は14番人気2着の大穴馬券も 雨が降ったら狙いたい2頭とは

2021 3/11 18:00佐藤永記
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ノーザンファーム生産馬の成績は?

登録馬一覧を見た瞬間、「出たぁ~!」といった感じがした。今年の中山牝馬ステークス登録馬の生産者欄に並ぶ「ノーザンファーム」の文字、文字、文字……特別登録時点で19頭の登録のうち、しめて10頭がノーザンファーム生産馬となっていた。

そもそも3月に行われる古馬牝馬限定戦には重要な意味がある。繁殖入りする前のラストランだったり、現役続行の判断だったりするわけだが、そこに出走する馬の過半数がノーザンファームになりそうな状況というのは、いかに今の日本競馬において勢いがあるか?を示しているに他ならない。

中山牝馬ステークス 生産者別成績ⒸSPAIA


しかし、中山牝馬ステークスでノーザンファームが圧倒的優位なのかといわれると、そんなことはない。過去9年(10年前は阪神開催なので除外)での生産者別成績を見ると【3-3-1-22】と3勝しているが、出走数があまりにも多いことを考えると標準的だ。勝率に換算すれば10.3%で、もともと有力な生産者であり、出走馬平均人気が5.8番人気にもなることを加味すると好材料というほどではない。

今年は逃げ馬の単複を握っておきたい

中山1800mという舞台は坂からスタートし1周する、ローカル開催に近いが坂がきついタフなコースなのは有名だろう。過去結果を見てもパワー型の差し馬が上位を占めているが、過去に逃げ先行が残った年がいくつかある。昨年のリュヌルージュが道中2番手から2着に粘っているし、2018年にはカワキタエンカの逃げ切り、2012年にはレディアルバローザも逃げ切っている。

この前残りが生まれる年には特徴があり昨年は不良、2012年は重、2018年は稍重。馬場状態が悪いと前残りは警戒が必要だということにある。今年はどうだろう?今のところ週間予報を見る限り、金曜日土曜日と連続してほどんどの天気サイトでは傘マークがちらついている。

今年の中山牝馬Sでの登録馬のなかから直近のレースで逃げた馬は限られている。ロザムールだ。ほとんどのレースを逃げか先行で勝負しており、昨年12月に同条件の中山1800m、3勝クラス常総Sを勝ってオープン入りしている。良馬場以外での成績も【1-1-1-1】と対応可能で、前走中山金杯でも4着に粘っておりオープンで通用する可能性は見せてくれている。

もう1頭挙げるとすればランブリングアレーだ。直近2走は中団からの競馬ばかりになっているが、それまではほぼ3番手付近でレースを進めて好成績を挙げていた馬だ。武豊騎手との2度目のコンビになるが、初騎乗だった小倉記念では4角先頭から0.7秒差の6着に終わっている。ゴール先頭から逆算した好位からの抜け出し策を計っているだろう。

馬場が悪くなれば非ノーザン両馬の単複はつくと睨んで、両方買っておきたい。

2021年中山牝馬ステークスⒸSPAIA

<ライタープロフィール>
佐藤永記
20代を公営ギャンブラーとして過ごし、30歳から公営競技の解説配信活動を開始。競馬を始め多くの公営競技ファンに各競技の面白さや予想の楽しみを伝えている。現在はYoutubeで配信活動を続けながらライターとして公営競技の垣根を超えて各所で執筆中。

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