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女子プロゴルフ 2017年合格者の現在地

2018 4/29 15:00hiiragi
植竹希望,女子プロゴルフ
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Ⓒゲッティイメージズ

史上最年少で最終組、QTランキング54位植竹希望

植竹希望(うえたけ のぞみ)選手は、1998年生まれ東京都の出身。2017年1回目のプロテスト受験で合格を果たした。得意クラブはアイアンだそうだが、ドライバーの飛距離は250ヤードと、こちらでもひけは取らない。



プロゴルファーを目指したきっかけは、中学校3年生の時に出場した、2013年のスタジオアリス女子オープンだった。

主催者推薦選考会を勝ち上がって初めて出場したプロの試合で、初日21位タイから2日目68で回り、首位と1打差の3位タイに浮上、最終日は、14歳259日の史上最年少(ペアリングデータの残る2002年以降)で最終組を回った。さすがにスコアを崩して19位タイで終わったが、プロになろうと決めたようだ。

2017年はスタンレーレディスゴルフトーナメントに出場したが、予選落ちに終わり、賞金獲得額はゼロだった。2018年はQTランキング54位の資格で参戦しているが、出場試合は限られてくる。4月初めのヤマハレディースオープン葛城に出場できたものの、予選落ちに終わっている。リランキングでの出場権獲得を目標に、頑張ってほしい。

かなり際どい出場優先順位、QTランキング38位小倉ひまわり

小倉ひまわり選手は、1998年生まれ東京都の出身。2014年、2015年と東京都女子アマチュアゴルフ選手権を連覇した実績を持っている。

2017年のプロテストに1発で合格を果たした。プロテスト合格後出場したステップ・アップ・ツアーでは、2試合連続予選落ちを喫し落ち込んでいたが、初出場のLPGAツアー、ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメントでは、先輩の助言もあり自分を取り戻して、決勝に進出、はじめての賞金を獲得した。

2018年はQTランキング38位で参戦しているが、試合に出場できるかどうか、かなり際どい位置にいる。3日間大会のLPGAツアーでは、出場定員108名の試合が多い。ここから主催者推薦で18名が埋まり、シード選手50名、リランキングまでの出場資格で、昨年の賞金ランキング51位~55位までの5名と昨年のステップ・アップ・ツアー優勝者と埋まってゆき、永久シードの不動裕理選手が出場すれば、33枠しか残らないのだ。

ただ、チャンスはある。シード選手も全試合に出るわけではないので、欠場者はかならずいる。さらに、4日間大会は定員が多くなるし、3日間大会でも主催者推薦で出場は可能だ。実際、今季は、第6戦スタジオアリス女子オープンまでに4試合に出場して賞金ランキング78位、暫定リランキングでは33位に着けている。

2017年の好調を思い出したい! QTランキング51位吉本ひかる

吉本ひかる選手は1999年生まれ滋賀県の出身。アマチュア時代は、目立った成績は残していないが、2017年のプロテストに1回目の受験で合格して、プロ1年目は大活躍を見せた。

プロ初出場となった北海道meijiカップで、最終日4バーディー、1ボギーの安定したプレーで7位タイに入ると、4試合に出場したステップ・アップ・ツアーでは、1試合目4位、2試合目3位。3試合目の日台交流うどん県レディースゴルフトーナメントではプロ初優勝に輝いた。

2017年は、LPGAツアーに4試合出場して、3試合で決勝に進み賞金ランキング98位。ステップ・アップ・ツアーでは予選落ちはなく、賞金ランキングは17位だった。

初年度の好成績で2018年シーズンの活躍が期待されたが、QTは51位とフル参戦権は獲得できなかった。ステップ・アップ・ツアーに専念する選択肢もあるが、当面はLPGAツアーを主戦場にしたいようだ。

主催者選考会や、現地で空きを待つウェイティングなど、出ることのできる試合は全力を尽くす。2018年は第6戦まで終わって2試合に出場、どちらも予選落ちに終わっている。ここが、踏ん張りどころだろう。自分の武器だと言うショットの精度に磨きをかけて、リランキングでの優先順位獲得に向けて頑張ってほしい。