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2018年シーズンにブレイクの予感!女子プロゴルフ若手注目選手とは

2017 12/26 09:50hiiragi
ゴルフプレーヤー
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2017年プロテスト1位合格、松田鈴英

松田鈴英(まつだ・れい)選手は1998年生まれ、滋賀県の出身。9歳の頃からゴルフを始め、ジュニア時代は日本レベルの大会にも出場はするが、2012年日本女子オープンゴルフ選手権競技で予選落ち、2014年日本ジュニアゴルフ選手権競技42位など、目立った成績は残せていない。
1回目の受験となった2016年プロテストでも、最終ステージまで進んだが53位タイに終わり、合格できなかった。

しかし、2回目の2017年プロテストでは初日から上位をキープすると、最終日4打差を追いついて1位で合格を果たし、1位にのみ与えられるLPGAツアー後半戦の出場権を手に入れた。
ところが、せっかく権利を勝ち取ったLPGAツアーでは、14試合に出場して10試合に予選落ちと自分のゴルフができなかった。プロとしての闘争心が欠けていたようだ。
それでも、気構えも新たに臨んだ来季前半戦の出場優先順位を決めるQTでは、18位に入り出場権を手に入れると、その後行われた新人戦加賀電子カップでは2位に入り、自分のゴルフを取り戻しつつある。

LPGAツアー史上最年少優勝、勝みなみ

勝みなみ選手は1998年生まれ、鹿児島県の鹿児島高等学校を卒業して2017年プロテストに合格した。
ゴルフは8歳の頃から始め、ジュニア時代は2012年全国中学校ゴルフ選手権春季大会優勝、2014年日本ジュニアゴルフ選手権競技女子15歳~17歳の部優勝、2015年日本女子アマチュアゴルフ選手権競技優勝など、全国大会で成績を残すとともにプロの試合にも出場して、2014年にはKKT杯バンテリンレディスオープンで、LPGAツアー史上最年少となる15歳での優勝を果たした。

プロ宣言をしてプロになれる可能性もあったが、この時まだ高校1年生、アマチュアを続行する道を選んでいる。元々、プロテストを受けてプロになるつもりだったことと、アマでしか取れない、日本女子アマや日本ジュニアのタイトルを取りたかったようだ。
そして、2014年に日本ジュニア、2015年に日本女子アマを手に入れると、2017年に受験したプロテストは9位タイで通過を果たし、ここまでの目標は全て達成した。2018年シーズンにはQT順位26位で臨む。初めてのフルシーズン挑戦でどんな結果を出してくれるのか、期待は膨らむ。

ステップ・アップ・ツアーで優勝3回、飛ばし屋野澤真央

野澤真央選手は1997年生まれ、愛知県名古屋市からクラーク記念国際高等学校に進み、2015年プロテストに合格した。ゴルフは10歳の頃より始め、2013年日本女子アマチュアゴルフ選手権3位、2014年日本女子アマチュアゴルフ選手権ベスト32などの実績がある。
プロテストに合格した2015年のQTではファイナルに進めず、2016年シーズンはLPGAツアーへの出場は4試合に終わった。それでも、ステップ・アップ・ツアーには16試合に出場して、平均ストローク、賞金ランキングともに2位に入り2017年シーズンへの期待も膨らんだ。

しかし、2016年のQTではファイナルまでは進んだものの、63位に終わり2017年シーズンの出場権は得られなかった。2017年シーズンは、LPGAツアー10試合とステップ・アップ・ツアー14試合に出場した。LPGAツアーでは予選落ちが6試合あり賞金ランキング108位と弾き返された感があるが、ステップ・アップ・ツアーでは念願の初優勝を果たし、優勝3回を挙げて、賞金ランキング3位に入った。
2017年のQTは20位で通過して2018年シーズンの前半戦は殆どの試合に出場できる。LPGAツアーで測定したドライビングディスタンスは、出場試合が足りず正式な記録がないが、252.28ヤードを飛ばし正式記録の7位相当の飛距離を見せている。2018年シーズンの開幕が待ち遠しい。

まさかのプロテスト不合格高橋彩華

高橋彩華選手は1998年生まれ、新潟県の開志国際高等学校を卒業して2017年プロテストを受験したが、残念ながら不合格に終わった。
ゴルフは10歳の頃より始め、ジュニア時代は新潟県を中心に活躍を続け、2011年、2013年、2015年と新潟県ジュニアゴルフ選手権で優勝すると、2016年には日本女子アマチュアゴルフ選手権競技で優勝を飾った。この試合は、4日間72ホールストロークプレーで争われ、2日目を終わって首位と4打差の7位タイから3日目4アンダー、4日目3アンダーとスコアを伸ばし、2位の畑岡奈紗選手に3打差をつける快勝だった。

2017年のプロテストでは上位合格が期待されたが、初日の出遅れを取り返せず、合格ラインとは8打差の53位タイに沈み合格できなかった。
しかし、来季出場権をかけたQTでは安定したゴルフを展開して22位で通過、2018年前半戦の出場権を手に入れた。宮里藍選手の国内最後の試合となった2017年サントリーレディスオープンゴルフトーナメントで予選ラウンド2日間の同伴競技者に指名された幸運も持ち合わせている。2018年シーズンは、何かやってくれるかもしれない。

2017年QT1位通過髙橋恵

髙橋恵選手は1996年生まれ、神奈川県出身。高校は長野県佐久長聖高等学校に進み、2016年のプロテストに合格した。ゴルフは7歳の頃より始め、2007年には関東小学生ゴルフ大会、2009年長野県知事杯で優勝するなどジュニアで活躍を重ね、2010年に中学2年で出場した女子プロゴルフ、ステップ・アップ・ツアーの「ANA PRINCESS CUP」で優勝を飾り天才少女と言われた。
この時まだ13歳、後に勝みなみ選手が15歳でLPGAツアー史上最年少優勝を果たすが、下部ツアーとはいえ、1歳以上も若いプロの大会での優勝だった。

しかし、全てが順調だったわけではない。1回目の受験となった2015年のプロテストでは56位で不合格に終わり、QTはサードステージまで進めなかった。
2016年は2回目のプロテストに10位タイで合格すると、QTを7位で通過、新人戦の加賀電子カップ優勝と2017年に期待された。だが、2017年はレギュラーツアー35試合に出場するものの、25試合で予選落ちを喫し、賞金ランキング97位と結果は残せなかった。
そして迎えたQTでは、全ラウンドを全てパープレー以下でまとめ、8アンダーで1位通過を果たした。このプレーでパットの不安もなくなり、他のショットにも余裕が出てきた。2018年にはさらにアプローチとパットを磨いて臨む。かつての天才少女が復活するかもしれない。