全米ジュニアアマチュア選手権を2回制覇
ジョーダン・スピース選手は1993年生まれ、アメリカのテキサス州ダラス出身のプロゴルファーだ。若いうちから頭角を現し、2009年と2011年の2度全米ジュニアアマチュア選手権を制し、注目を集めた。この大会での複数回優勝は、タイガー・ウッズ選手に続く快挙だった。
2012年にはNCAA選手権にテキサス大学のチームメンバーとして出場し優勝。アメリカのトップ学生選手が選出されるオールアメリカンに見事選ばれると、全米オープンに出場してローアマチュアを獲得する。そして同年プロとしてのスタートを切った。10代プロの快進撃の始まりだった。
プロ初優勝で新人賞獲得
プロ初優勝は2013年のジョンディア・クラシックだった。-19で3人が並び迎えたプレーオフを勝ち抜いての優勝だった。この勝利には10代でのPGAツアー優勝は82年ぶりという記録までついてきた。この大会には2015年も優勝しており、巣ピース選手にとってはゲンのいい大会となっている。2013年はこの1勝に終わるが、新人賞を獲得し、プレシデンツカップのメンバーにも選ばれた。
2014年はPGAツアーの優勝こそなかったものの、4月のマスターズでバッバ・ワトソン選手に次ぐ2位タイ、11月の豪州ツアーで優勝、12月のヒーロー・ワールドチャレンジで優勝と大活躍し、イギリスとアメリカの代表選手で戦う「ライダーカップ」のアメリカ代表にも選ばれた。
メジャー初優勝はマスターズ最多アンダータイ記録
2015年は、3月のバルスパー選手権に優勝して弾みをつけ、4月のマスターズに臨んだ。初日に64の8アンダーを出すと、3日目まで首位を譲らず最終日を迎える。最終日は4打差の2位にジャスティン・ローズ選手、5打差の3位にフィル・ミケルソン選手と実力者が続く。
そんな中、ジョーダン・スピース選手は6バーディ4ボギーの70でラウンド、18アンダーまでスコアを伸ばし、2位に4打差のまま逃げ切った。この優勝はマスターズ史上タイガー・ウッズ選手に次ぐ2番目の若さ、タイガー・ウッズ選手に並ぶ最多アンダーという素晴らしい記録をもった優勝だった。
世界ランキング1位への道のり
2015年マスターズの優勝で世界ランキングは自己最高位の2位まで浮上する。このときのランキング1位はローリー・マキロイ選手だった。
メジャー第2戦に選んだのは6月の全米オープンだ。メジャー連勝をかけて臨んだこの大会は2日目トップに立つが、3日目終了時点でトップに4人が並ぶ大混戦となった。しかし最終日、他の3人がスコアを伸ばせない中、1アンダーでまわって優勝を勝ち取る。
この優勝で世界ランクでも首位のマキロイ選手に肉薄すると、全英オープン4位タイ、全米プロゴルフ選手権2位と好成績を続け、ついに世界ランキング1位に躍り出た。
まさかの池ポチャ、マスターズの悪夢
世界ランキングは一度3位まで落ちたものの、すぐに盛り返し、2016年12週まで1位の座を維持する。1位をライバルの一人ジェイソン・デイ選手に明け渡してすぐ、2016年マスターズが開催された。
マスターズ2連覇を目指すスピース選手は、初日66の6アンダーと首位でスタートを切る。2日目は2オーバーと落とすが首位をキープ、3日目も1オーバーながら首位をキープして、2位に1打差をつけて最終日に臨んだ。
最終日は前半は好調そのもので、5打差をつけて後半に入った。しかしこの後半に悲劇が待っていた。10番、11番と連続ボギーとして迎えた12番パー3、1打目を池に入れると3打目も池に入れてしまい、なんとこのホールで7打を要してしまった。結局最終日は32-41の73で2位に終わってしまう。まさに悪夢のような出来事だった。
まとめ
ジョーダン・スピース選手のアマチュア時代、プロでの戦歴や成績を紹介した。
若くして頂点を極め、タイガーウッズ選手ともよく比較された。しかし、2016年マスターズでの悪夢が払しょくできないのか、世界ランクも5位まで下がってしまった。
早くメジャーで優勝争いに加わる姿を見たい。