男子シングル1人目は日本選手権優勝の宇野昌磨選手
2018年世界フィギュアスケート選手権大会への派遣選考基準は、2017年6月の時点で明確に決まっていた。男子シングルの出場枠は3枠。
まず、全日本選手権の優勝者が選考される。2人目は全日本選手権大会2位か3位、またはグランプリファイナル出場者上位2名の中から選考される。
この時点で、全日本選手権優勝者の宇野昌磨選手が選考されて、全日本選手権大会2位の田中刑事選手と、3位の無良崇人選手の比較で田中選手が選考された。
グランプリファイナルには宇野選手しか出場しておらず、対象者がいなかったのだ。
過去の実績や世界ランキングも重視
男子シングル3人目は次の条件の選手の中から選ばれる。条件と該当選手は以下のとおり。
全日本選手権大会終了時点での
- ISU ワールドスタンディング(世界ランキング)上位3名 羽生結弦、宇野昌磨、田中刑事
- ISU シーズンワールドランキング(今シーズンの世界ランキング)上位3名 宇野昌磨 羽生結弦 田中刑事
- ISU シーズンベストスコア上位3名 宇野昌磨 羽生結弦 田中刑事
無良選手と羽生選手の比較となり、実績で勝る羽生選手が選ばれた。
全日本選手権への出場は必須だが、「過去に世界選手権大会3位以内に入賞した実績のある選手が、けが等のやむを得ない理由で全日本選手権大会へ参加できなかった場合、この限りではない」の但し書きに該当した。
女子シングルは今シーズンの実績を重視
女子シングルの出場枠は2枠しかない。1人目は、全日本選手権優勝の宮原知子選手で決定した。2人目の選考基準と対象者は、次のとおりだった。
- 全日本選手権2位と3位の選手 坂本花織 紀平梨花
- グランプリファイナル出場者上位2名 樋口新葉 宮原知子
全日本選手権大会終了時点での
- ISU ワールドスタンディング上位3名 宮原知子 本郷理華 樋口新葉
- ISU シーズンワールドランキング上位3名 樋口新葉 坂本花織 宮原知子
- ISU シーズンベストスコア上位3名 樋口新葉 宮原知子 坂本花織
宮原選手を除く4人の中から、樋口選手が選ばれた。
全日本選手権では4位に終わったが、今シーズンのISUランキングはどちらも日本人最上位に着けている。
ペアは全日本選手権大会優勝 須﨑海羽/木原龍一組
ペアは2017年世界選手権でフリーには進めず、複数枠の獲得はできなかった。したがって出場は1組になるのだが、代表者は全日本選手権の優勝者とは限定せずに、全日本選手権出場者の中から、次のようにかなり幅を持たせた選考基準となった。
- 全日本選手権大会優勝組 須﨑海羽(すざき・みう)/木原龍一組
- ISUワールドスタンディング上位3組
須藤澄玲/フランシスブードロ・オデ組 須﨑海羽/木原龍一組 三浦璃来/市橋翔哉組
- ISUシーズンワールドランキング上位3組
須藤澄玲/フランシスブードロ・オデ組 三浦璃来/市橋翔哉組 須﨑海羽/木原龍一組
- ISUシーズンベストスコア上位3組
須藤澄玲/フランシスブードロ・オデ組 須﨑海羽/木原龍一組 三浦璃来/市橋翔哉組
候補は3組に絞られたが、須藤澄玲/フランシスブードロ・オデ組は全日本選手権には出場せず、全日本選手権大会優勝の須﨑海羽/木原龍一組が代表に選ばれた。
アイスダンスは全てに1位の村元哉中/クリスリード組
アイスダンスも2017年世界選手権でフリーダンスには進めず、2018年世界選手権には1枠での出場となった。代表組もペアと同じく全日本選手権出場者の中で以下の条件から幅を持たせた選考基準で選ばれた。
- 全日本選手権大会優勝組 村元哉中(むらもと・かな)/クリスリード組
- ISUワールドスタンディング上位3組
村元哉中/クリスリード組 平井絵己/マリオン・デ・ラ・アソンション組 深瀬理香子/立野在組
- ISUシーズンワールドランキング上位3組(該当1組)
村元哉中/クリスリード組
- ISUシーズンベストスコア上位3組
村元哉中/クリスリード組 小松原美里/ティムコレト組 深瀬理香子/立野在組
全てにおいて1位の、村元哉中/クリスリード組に決定した。