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滋賀レイクスターズ”最下位独走”からB1降格回避 “残留力”につながったチームの変化とは

2019 4/18 15:00SPAIA編集部
バスケットボール,ⒸSPAIA
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布陣が整わず厳しい序盤戦に

2シーズン連続、最後の最後で残留プレーオフを回避し、今季も途中から“残留力”を掲げてシーズン後半を戦っていた滋賀レイクスターズ。

シーズン当初は全く活路を見いだせず、「最下位を独走」と表現してもおかしくない成績だったが、3月以降は勝率5割超えに。そして、4月13日には京都ハンナリーズに勝利しB1残留を決めた。この3年で最も状態が悪かった今季、どうやって再生を遂げたのだろう。

2シーズンに渡り司令塔を務めた並里成が、琉球ゴールデンキングスに移籍。そして、有望株として期待されていた#11佐藤卓磨が男子日本代表活動中に問題行動を起こし、出場停止に。一時はチームの主力を失った滋賀。#35伊藤大司や#45鹿野洵生などベテランを獲得したものの、核となる選手不在のままでシーズンを戦い抜けるのかと不安視されていた。

案の定、得点が伸びない上に大量失点をするなど攻守ともに崩壊。#31ガニ・ラワル、#32狩野祐介が奮闘するものの、チームは安定せず2月末の時点で8勝32敗と、残り20試合を残して残留プレーオフの進出は濃厚だった。

新外国籍選手のアジャスト力でチームの攻撃力はアップ

男子日本代表ワールドカップ予選の関係で1ヶ月近くシーズンが中断された2月10日以降、B2への降格の危機にあるクラブは大きな動きに出た。その中で滋賀はこの期間に、#6アレン・ダーラム、#12ヘンリー・ウォーカーという実績のある外国籍選手を加えた。

合流直後はなかなか息が合わず、身長200cm以下の2人は高さの面でも不安があった。だが、内外角こなせる身体能力の高い2人は、ショーン・デニスヘッドコーチがまとめ上げたトランジションが速い滋賀のシステムにうまくフィット、それは数字にも現れ始めた。

2月末時点の平均得点は69.9点で18クラブ中17位と最低クラス。加えてFG%は15位、3P成功数は17位の5.7本とオフェンス面は低迷していた。それが2人の加入以降、73.1点(15位)と持ち直し、とりわけ合流後の18試合に関しては79.8点と大幅にアップ。3P成功数は1.4本も増え、7.1本(8位)と大幅に増加した。

2人の加入より最終盤になって、デニスヘッドコーチが常に求めていたチームオフェンスが完成。当然ながらその中心となる2人の成績も驚異で、ダーラムは22.1得点、13リバウンド、4.9アシストとオールラウンドの活躍。ウォーカーも21.8得点、7.5リバウンド、4.7アシストに加え、毎試合38分近い出場時間でチームを支えた。

日本人得点源にも良い影響を与える

3P成功数増加には、ダーラムとウォーカーがフォワードタイプだったことも大きく関係しているのだが、急造ながら組織的な展開ができるようになったことも2人のアシスト数を見ればわかる。また、元々は自分たちで状況を打開してきた日本人得点源の狩野と#24高橋耕陽も、この恩恵を受けている。

在籍3季目の狩野は今季得点源として大きくステップアップし、平均得点10.9得点と、この3年間で最もいい成績で推移していた。勝敗を左右するようなシュートをいくつも沈め、ここまで3P成功率は42.1%と高い。ダーラムとウォーカーの加入後は、無得点に終わった4月14日の京都戦を除けば、平均12点近くと2名の活躍に押されるように成績を上げていたのである。同様に高橋も11.8点と成績が3点近くアップ。孤軍奮闘していたラワルの負担も軽減され、まさにチームで残留を勝ち取った形だ。

ダーラムとウォーカーが合流してから、こなした試合数は僅か20試合程度。だが、彼らの活躍は勿論、チームに好循環をもたらした貢献度は計り知れない。3季連続とはいえ、残留プレーオフを回避した要因は毎年違うもはず。今季に関しては、この2人の加入がなければ、なし得なかった結果だろう。

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