今季は出遅れも8月24日以降で5勝をマーク
『カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ2023』が16日に東京ドームで開幕。野球日本代表・侍ジャパンは19時からチャイニーズ・タイペイとの初戦に臨む。
10月にトップチームの監督に就任した井端弘和新監督にとっては、公式戦初采配となる一戦。15日には予告先発投手も発表されており、新指揮官は巨人の24歳右腕・赤星優志に初戦のマウンドを託した。
日大鶴ケ丘高校から日本大を経て、2021年のドラフト3位で巨人に入団した赤星。プロ1年目から開幕ローテーション入りを果たし、途中でリリーフに回る時期もあったが、終盤は先発に戻る形で計31試合に登板。5勝5敗5ホールド、防御率4.04という成績を残している。
飛躍に期待がかかった今季は、4月2日の初登板から5月23日にかけて6戦未勝利の4連敗。苦しい投球が続き、約3カ月間にわたって二軍で調整する日々が続いたものの、復帰戦となった8月24日のヤクルト戦で待望の今季初勝利を掴むと、そこから6戦5勝(1敗)という強烈な巻き返しを見せる。終わってみれば1年目と同じ5勝5敗も、一時は6点台後半だった防御率を3.39まで向上させてシーズンを終えた。
苦しさを乗り越えた成長は、細かなデータにも表れている。投手の責任である被本塁打・与四死球数・奪三振数のみで投手能力を評価するセイバーメトリクスの指標「FIP」を見ると、赤星が記録した2.52は60回以上を投じたチーム内の投手の中でNo.1の好成績となっている。
ちなみに、リーグ全体で見ても、トップの村上頌樹(阪神/2.00)から今永昇太(DeNA/2.37)、東克樹(DeNA/2.49)、髙橋宏斗(中日/2.51)に続く5番目の数字。苦戦した春先を含めての成績であることを考えれば、いかに後半戦の赤星が安定した投球を展開していたかがよく分かる。
初の国際大会となるが、舞台が慣れ親しんだ東京ドームであるというのも心強いポイントだ。新指揮官に初勝利を届けるためにも、チームに勢いをもたらすようなピッチングに期待がかかる。














