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【DeNAの開幕投手記録】通算172勝の三浦大輔は開幕戦7戦全敗と苦しむ

2020 3/24 06:00勝田聡
DeNAの三浦大輔(現二軍監督)ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

今永昇太が2年連続での大役へ

新型コロナウイルスの影響で3月20日に予定されていたNPBの開幕が延期となっていたが、23日に行われた12球団代表者会議における協議の末、4月24日の開幕を目指すことが決定した。

そんな中、気になるのが開幕投手の行方である。最初に開幕戦の延期が発表された3月9日の時点において、11球団が開幕投手をすでに公表していたが、唯一公表していなかったのがDeNA。昨シーズンの成績から見ると13勝7敗、防御率2.91の成績を残していた今永昇太が確実視されていたものの、アレックス・ラミレス監督は明言していなかった。

だが、開幕戦は延期となったものの、報道によると今永は開幕投手を務めることをすでに通達されており、開幕日に関わらずその大役を果たすもようだ。その今永は昨年も開幕投手を務めており、8回無失点の好投で勝利。もちろん今年も同じ結果を目指すことになる。

開幕戦チーム最多勝は平松政次の4勝

DeNA(前身球団含む)の開幕投手を振り返ってみると、最多勝は「カミソリシュート」を武器としていた平松政次の4勝(4敗)となる。これはセ・リーグで3位タイ。先発回数9回は球団トップであり、セ・リーグでは松岡弘(ヤクルト)、北別府学(広島)とならんで2位タイとなっている。

だが、複数年連続での開幕投手の球団トップは平松ではない。平松は1973年から1976年までの4年連続が最長だが、1983年から1987年まで5年連続の遠藤一彦がそれをしのいでいる。遠藤の成績は2勝2敗だった。

近年の開幕投手を見ると、2005年から昨年までの15年間で11人が開幕投手を務めている。これは12球団最多でもある。

とくに2008年の寺原隼人から2017年の石田健大までは10年間で10人。つまり、毎年変わっていたのである。三浦大輔以降、複数年にわたり結果を残したエース格が不在となっているのが大きな要因だ。それがチームの低迷にもつながっていた。

しかし石田が、2017年2018年と2年連続で大役を任され、今年、今永がそのまま登板すればこちらも2年連続となる。複数年連続で安定した成績を残すことができる投手が育ってきたのは、チームにとって喜ばしい。

三浦大輔は7度の開幕投手で全敗

長らくDeNAで活躍した三浦は、横浜時代の1999年に初めて開幕投手の大役を任された。その試合で敗戦投手となると、引退した2016年までに合計7回開幕投手を務め、その全てで敗れている。7敗はセ・リーグでワースト2位(1位は金田正一の8敗)であり、NPBでも東尾修(西武)とならびワースト2位タイとなっている。

三浦は通算で172勝184敗の成績を残しているが、開幕戦に限って勝ち星に縁がなく、7戦7敗で現役を引退したのである。また開幕戦での7連敗はNPBワースト記録でもある。

勝負ごとである以上、敗戦数は少ないに越したことはない。だが、(開幕戦に限った話ではないが)敗戦数が多いということは、それだけ多くの登板機会を与えられているということでもある。いわば信頼の裏返しということだ。

敗れはしたものの、三浦はチームのエースとして開幕戦に送り込まれていたわけである。7度も開幕投手を務めたことを褒め称えるべきだろう。

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