ガンケルが先発ローテーション入りへ大きく前進
昨シーズンは終盤に怒涛の追い込みを見せ、3位に滑り込んだ阪神。このオフシーズンは外国人選手を中心に補強を行った。野手ではMLB通算92本塁打のジャスティン・ボーアと韓国プロ野球(KBO)で打点王を獲得したジェリー・サンズのふたり。ともに長打力を期待されたパワーヒッタータイプの選手である。
投手は、先発タイプのジョー・ガンケル、セットアッパー候補のジョン・エドワーズ、前ソフトバンクのロベルト・スアレスの3人。野手と合わせ合計5人が新たに加わった。すでにその5人全員がオープン戦に出場し、そのベールを脱ぎつつある。
投手ではガンケルが2月23日の広島戦に先発した。この試合でガンケルは、3回無安打無失点の好投を見せた。1つ四球を与えたものの、3回で35球、3ボールとなったのは、四球を与えたひとりだけ。マイナーリーグ通算でBB/9(1試合あたりにいくつ四球を出すかを表す指標)が1.5の制球面に偽りはなかった。矢野燿大監督も「申し分ない。今の力なら十分に入ってくるでしょう」と高評価。開幕ローテーション入りは間違いなさそうだ。
ソフトバンクから加入したロベルト・スアレスとセットアッパー候補のジョン・エドワーズは、2月24日のヤクルト戦に登板している。スアレスは中継ぎ起用が濃厚だがこの日は2回を投げ被安打1の無失点。エドワーズは1回を2奪三振とこちらも上々のデビュー。ストレートは140キロ代後半を記録し、カーブ、スライダーでもストライクを奪っていた。もちろん1試合だけで判断はできないが、昨年結果を残したピアース・ジョンソンのような起用法になりそうだ。
ここまでのオープン戦を見る限り、3人の新外国人投手は結果を残している。矢野監督は外国人枠の起用法で悩むことになるかもしれない。