合同自主トレで前や中田に刺激受ける
オリックスの新人合同自主トレが1月8日、大阪・舞洲で始まった。ドラフト1位の宮城大弥(興南)ら、ケガでリハビリ中の育成ドラフト4位・平野大和(日章学園)を除く12選手が元気にプロ野球選手としてスタートを切った。
キャッチボールやノックなど軽めのメニューだったが、初日の練習を終えた宮城は「前くんの方がボールのキレも回転もいいし、中田唯斗くんの腕の振りは凄い」と4位・前佑囲斗(津田学園)や育成3位・中田惟斗(大阪桐蔭)ら同期入団の投手に刺激を受けた様子。「キャッチボールを大事にしてるんで、回転を意識してやっていく。負けないように頑張ります」と意気込みを口にした。
2019年に勝率第1位に輝いた山岡泰輔や最優秀防御率のタイトルを獲得した山本由伸ら、活きのいい若手投手が台頭しているオリックスにおいても、宮城への注目度は高い。最速149キロを誇り、キレのいいスライダーやチェンジアップは豊かな将来性を感じさせる。右投手の充実に比べて左腕が不足しているチーム事情もあり、山岡の背番号13を引き継いだことは大きな期待の表れだ。
右腕に比べて少ない沖縄出身左腕、最多勝は仲田幸司
近年、山川穂高や多和田真三郎(ともに西武)、東浜巨(ソフトバンク)、宮國椋丞(巨人)ら沖縄出身選手が活躍が目立つ。ただ、意外に少ないのが左腕投手だ。
プロで最も勝ち星を挙げた沖縄出身左腕は、宮城の興南高の先輩にあたる仲田幸司(阪神-ロッテ、プロ通算57勝)。主に中継ぎとして活躍した佐久本昌広(ダイエー-阪神-横浜)や有銘兼久(近鉄-楽天)、現役では嘉弥真新也(ソフトバンク)や上原健太(日本ハム)らがいるが、広島、阪神で通算119勝を挙げた安仁屋宗八やダイエーに自由獲得枠で入団し、通算64勝を挙げた新垣渚、2017、18年の最多勝投手・東浜、多和田ら右腕投手に比べると少ない。
宮城は興南高1年の夏、2年の夏に甲子園出場し、ダルビッシュ有(カブス)が、自身のツイッターで「興南の宮城投手いいわぁ。投げ方、球筋、総合的に好きすぎる。俺あんなピッチャーになりたかったわぁ」と絶賛したほどの逸材。合同自主トレ後の会見で「自分は大きな変化しかないので、カットボールやツーシームも身につけたい」と早くも新球習得に意欲を見せるなど向上心も高い。沖縄出身ナンバーワン左腕へ、宮城の挑戦が始まった。
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