現在は阪神の駐米スカウト
虎党にとっては新助っ人の加入よりも、元優良助っ人の再来日が気になるのではないだろうか。2020年2月の阪神、宜野座春季キャンプにジェフ・ウィリアムス(47)、アンディ・シーツ(48)の両駐米スカウトが参戦する事が決定。球団史上最多の外国人8人体制で2年目を迎える矢野阪神に“心強い臨時コーチ”が加わることになった。
マルテ、ガルシア、呂彦青は2019年からの残留組。スアレスはソフトバンクから阪神へ移籍する形となった。その4人を除くボーア、サンズ、エドワーズ、ガンケルの4選手にとっては特にウイリアムス、シーツ両スカウトの存在が頼もしいに違いない。
ウイリアムスは2003年、2005年の両方のリーグ優勝に貢献しており、当時でいえば外国人である事実を超えて投手陣の兄貴的素材だった。2005年に鉄壁の勝利の方程式となった「JFK」を形成した藤川球児、久保田智之から見れば8歳年上で、ジェフの助言から様々なシナジー効果を生み出した。
豪州出身で大学から米国に野球留学。外国人として環境に順応する能力が高いばかりではなく、組織に馴染めばリーダーシップも発揮した。積極的に日本語も覚える姿勢でコミュニケーションを取り「オレはセンパイだからナンデモキキナサイ」と技術も惜しみなく後輩に伝えた。若かりし日の能見もジェフからアドバイスを受けて覚醒したうちの一人だ。
英語でコミュニケーションを取る新助っ人陣からすれば、頼もしさはさらに増す。日本語の習慣や文化、日本野球の特徴やクセ、ストライクゾーンなど全てのエッセンスを新助っ投に伝授してくれるはずだ。新加入でメジャー通算49登板のエドワーズ、メジャー未経験のガンケル共に、ウイリアムスの助言を得てジョンソン、ドリスの穴を埋める可能性もある。それに加え、投手目線からのアドバイスを新助っ人野手陣に送ることも、有益な情報となるだろう。