投打でキューバ勢がチームを牽引
7月10日現在、2位の日本ハムに7ゲーム差をつけてパ・リーグを独走中のソフトバンク。交流戦で2年ぶり8度目の勝率1位に輝くと、リーグ戦再開後も勢いを持続。毎試合のように投打がかみ合い、チーム状況の良さがうかがえる。
そんなチームを牽引しているのが、グラシアルをはじめとしたキューバ勢だろう。グラシアルは規定打席未満ながらも打率.329、19本塁打、47打点、出塁率.377と申し分のない成績で、クリーンナップとして十分な働きを見せている。同じキューバ人選手のデスパイネと比べて好不調の波があまり大きくないことも特長で、打球を広角に打ち分ける技術も持ちあわせている。
ⒸSPAIA
一方、デスパイネも鷹の4番として及第点の活躍。5月は絶好調で6月は不振に陥るなど好不調の波はあるものの、打率.262、20本塁打、50打点をマークしていることに加え、得点圏打率.324とチャンスに強いことが魅力だ。デスパイネとグラシアルが中軸にどっしりと鎮座しているため、主砲・柳田悠岐の不在を感じさせない。
投げる方では、モイネロが絶対的なセットアッパーとして君臨。層の厚いソフトバンクのリリーフ陣の中にあっても、その存在感は絶大だ。ここまで37試合に登板し防御率1.51と抜群の安定感を誇り、リーグ2位の20ホールドポイントを挙げている。交流戦ではリーグトップの8ホールドを挙げた。
また、奪三振率が12.87と高く、今季は計51個の三振を奪っているが、直球で21個、スライダーで20個奪っており、どちらの球種でも三振がとれることが魅力だ。今季の最速は156km。チェンジアップやカーブも得意としており、緩急自在の投球で打者を手玉にとっている。