開幕8連勝から1度も首位を譲らず
2008年以来、10年ぶりにリーグ優勝を果たした西武。開幕から1度も首位を譲らない圧「逃」劇だった。開幕カードとなった日本ハム戦で3連勝すると、その後も勝ち続け連勝は「8」に伸びた。3・4月はなんと19勝5敗、勝率.791と早くも独走体制を取り始める。しかし、5月は10勝14敗、6月は11勝11敗1分と小休止。日本ハムにゲーム差「0」まで迫られるも、かわされることはなかった。7月以降は再び快進撃を続け、他チームを寄せ付けない。終わってみれば、88勝53敗2分で2位のソフトバンクに6.5ゲーム差をつける圧勝だった。
しかし、クライマックスシリーズではソフトバンクに競り負け、日本シリーズ出場を逃してしまう。最後の挨拶では辻発彦監督が涙を流すほどの悔しさに包まれた敗戦だった。
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リーグ優勝を果たしたチームを引っ張ったのは「山賊打線」とも呼ばれた攻撃陣だ。チーム本塁打数こそ2位だったものの、打率、得点、盗塁とすべて1位。792得点はプロ野球歴代3位の得点数でもあり、まさに破壊力抜群だった。個人で見ると浅村栄斗が打点王、山川穂高が本塁打王を獲得。秋山翔吾が打率2位、森友哉、源田壮亮、外崎修汰も好成績を残しており、一人に頼らず多くの選手が結果を残した形だ。
一方の投手陣では多和田真三郎が16勝5敗、菊池雄星が14勝4敗、榎田大樹が11勝4敗と多くの貯金を稼ぎ、一定の成績を残した。しかし、前半戦は中継ぎ陣の不振が目立ち、抑えも固定できたかった。シーズン途中にデュアンテ・ヒース、カイル・マーティンの外国人選手を獲得し、ようやく形が出来上がった格好だ。シーズンを通してみるとチーム防御率4.24(6位)は誇れる数字ではない。やはり、打線の力が大きかったと言えるだろう。