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菅野vs.菊池はどちらに軍配が 8日に球界の2大エースが対決

2018 6/6 11:00勝田聡
菅野智之,ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

菅野、菊池6月8日投げ合い濃厚

セ・パ両リーグを代表する投手である菅野智之(巨人)と菊池雄星(西武)。ローテーション通りにいけば6月8日に東京ドームで投げ合うことになる。
昨シーズンはともに好成績を残し、ベストナイン、ゴールデングラブをダブル受賞し、最多勝、最優秀防御率を獲得するなど、まさにエースとしてふさわしい投球を見せてくれた。沢村賞でも両者の一騎打ちを経て菅野が初受賞。巨人、西武のエースがこのふたりだと言うことに異論はないだろう。

今シーズンも昨シーズン同様、エースとしてチームを優勝に導く働きを求められているふたりだが、ここまでの道のりは決して順風満帆ではなかった。

開幕2連敗から立て直した菅野

菅野は4度目の開幕投手を任されたが、序盤から阪神打線に捕まり、7回5失点で敗戦投手となってしまう。立て直しを期待された2戦目の登板でも修正できずに、6回5失点(自責4)とまさかの開幕2連敗スタートとなった。
しかし、このままでは終わらないのが菅野である。3試合目の登板となった広島戦(4月13日)からはシンカーを封印し白星を積み上げ、2戦目終了時点で6.23だった防御率も現時点で1点台に突入した。

球界を代表するエースは、シーズンの途中でも立て直すことができるのだ。これは日本ハム時代のダルビッシュ有(現・カブス)を彷彿とさせる。
ダルビッシュも2011年の開幕戦で7回7失点と大乱調となり、心配された。だが、終わってみれば18勝(6敗)。

キャリアアハイの成績を残し、同年オフにポスティング制度を用いてMLBへと移籍した。

菊池は登録抹消を経て復活の157キロ

菊池は開幕から6戦5勝と白星を積み上げていった。しかし、好調とは言い難く5失点が3試合あり、打線の援護があってこその白星も見受けられた。
6戦目終了時点での防御率3.86がそれを物語っている。結果的に白星こそついているものの、本来の投球ではなかった。その後、菊池は左肩の張りを訴え、5月6日に登録を抹消されてしまう。

二軍で1試合に登板したのちに6月1日に一軍へ復帰すると、同日の阪神戦で6回無失点9奪三振の結果を残す。休み明けの登板ということもあり6回で降板したものの、球速は157キロを記録し不安を払拭した。次回登板では投球制限もなく一安心だろう。首位を走るチームに頼もしいエースが戻ってきた。

菅野、菊池ともにエースそして開幕投手として今シーズンをスタートさせたが、苦しい時期を過ごしてきた。その苦しみを乗り越えて本来の投球を取り戻し、マウンドに君臨している。そして、ふたりはローテーション通りならば今週末の東京ドームで激突する。両リーグを代表する投手達の競演から目が離せない。

【ここまでの成績】


  • 菅野智之(巨人)
    10試合/6勝3敗/77回/76奪三振/防御率1.99
  • 菊池雄星(西武)
    7試合/6勝0敗/48回/51奪三振/防御率3.38

※数字は2018年6月1日終了時点