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交流戦最高勝率チームのリーグVは54% Bクラスからの優勝は?

2018 5/26 15:00勝田聡
ⒸShutterstock.com
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交流戦とペナントの同時制覇は53.8%

2005年から始まったセ・パ交流戦。昨シーズンまでに13回行われているが、2009年を除きパ・リーグが勝ち越している。交流戦優勝チーム(2015年からは最高勝率チーム)も2012年、2014年の巨人を除き11回がパ・リーグの球団だ。ここまではパ・リーグが圧倒しているのが現状だ。

昨シーズンも56勝51敗1分でパ・リーグが5個の貯金を作り、最高勝率はソフトバンクであった。ソフトバンクは7度目の優勝(最高勝率)を飾ったことになるが、このうちシーズンを制すことができたのは3回。確率としては42.9%となっており、思いのほか高くない。

全体で見ても13回の交流戦優勝(最高勝率)チームの内、シーズンも同時に制したのは7チームで53.8%。半分以上の確率でリーグ制覇となるものの、交流戦の成績がそのままリーグ優勝に直結するわけではない。

【交流戦優勝チーム】
※2015年からは最高勝率チーム
※()はリーグ戦順位
2005年:ロッテ(1位)
2006年:ロッテ(4位)
2007年:日本ハム(1位)
2008年:ソフトバンク(6位)
2009年:ソフトバンク(3位)
2010年:オリックス(5位)
2011年:ソフトバンク(1位)
2012年:巨人(1位)
2013年:ソフトバンク(4位)
2014年:巨人(1位)
2015年:ソフトバンク(1位)
2016年:ソフトバンク(2位)
2017年:ソフトバンク(1位)
2018年:??

交流戦Bクラスからのリーグ制覇は過去4度

前述したとおり、交流戦優勝(最高勝率)チームのペナントレース制覇確率は、53.8%という結果になっている。一方、下位に低迷したチームから優勝を果たしたチームは、生まれているのだろうか。

昨シーズンまでに交流戦最下位からリーグ制覇を達成した球団はない。2008年の西武が11位から優勝を達成したのが、もっとも低い順位からの巻き返しとなっている。

また、交流戦におけるBクラス(7位以下)からリーグ優勝をしたのは過去4度しかない。確率にして30.8%だ。交流戦とはいえ、なんとかAクラスはキープしておきたいところだろう。

【交流戦Bクラスからのリーグ制覇】
※()は交流戦順位
2006年:日本ハム(7位)
2008年:西武(11位)
2010年:中日(9位)
2015年:ヤクルト(8位)

今シーズンの注目は「山賊打線」?

交流戦での見どころはどこにあるのだろうか。

パ・リーグ首位を走る西武の「山賊打線」がセ・リーグ相手にも猛攻をみせるのか注目したい。西武は広島(三次、マツダスタジアム)、DeNA(横浜スタジアム)、巨人(東京ドーム)との対戦では、セ・リーグの本拠地に乗り込むことになる。とくに横浜スタジアム、東京ドームは比較的狭い球場ということもあり、本塁打攻勢が見られるかもしれない。

松坂大輔(中日)が古巣西武相手に登板するのかにも注目が集まる。5月13日の試合で緊急降板したが、20日の阪神戦に予定通り先発し、移籍後初の中6日で2勝目を飾っている。このまま順調にいけば、6月15日から17日に行われるメットライフドームでの登板も期待できる。

前半戦の山場となる交流戦。今シーズンも熱い戦いを繰り広げてくれることに期待したい。

※数字は2018年5月23日終了時点