打率.462、wRAA4.6の杉本裕太郎
プロ野球パ・リーグは首位ソフトバンクと2位・日本ハムが激しいデッドヒートを演じている。3位オリックスは8.5差と引き離されており、完全にマッチレースとなった。優勝争いは最後の最後までもつれそうだ。
SPAIAでは8月26日から31日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。

パ・リーグトップのwRAA4.6をマークしたのはオリックス杉本裕太郎。27日のロッテ戦で13号、29日の西武戦で14号を2試合連発するなど13打数6安打の打率.462だった。7月は月間打率.175、8月は.197と苦しんでいたが、ここに来て上向きだ。
チームは3連勝で先週5勝1敗。優勝争いからは脱落したが、4位・楽天には5差つけており、今後はクライマックスシリーズを見据えた戦いが求められる。通算100本塁打まであと3本に迫っている杉本は、チームのラストスパートのためにも今季中に達成したい。
楽天ボイト、日本ハム石井一成も活躍
最下位ロッテでは、佐藤都志也が出場3試合ながら2本塁打を放ち、チームトップのwRAA2.8だった。30日のソフトバンク戦で2号、31日の同戦で3号を放ち計9打数3安打。捕手として投手陣を引っ張り、打者として打線を鼓舞している。
3勝2敗だった楽天では、ルーク・ボイトが17打数5安打2本塁打で、wRAA2.3をマークした。26日のソフトバンク戦で7号満塁弾、30日の日本ハム戦で8号ソロを放ち勝利に貢献。メジャー通算95本塁打のパワーヒッターが本領発揮している。
日本ハムでは、石井一成がwRAA2.27でチームトップ。26日の西武戦で4号ソロを放ち、3四球を選ぶなど計13打数4安打の打率.308を記録した。優勝争いが白熱する中、入団9年目の31歳が渋い活躍を見せている。
西武・平沼翔太、ソフトバンク佐藤直樹もアピール
5位・西武では、平沼翔太が14打数7安打の打率5割と好調だ。30日、31日のオリックス戦で2試合連続猛打賞を記録し、wRAA2.2をマーク。8月は出場こそ9試合と少ないものの打率.391とアピールしている。
2勝3敗と負け越したソフトバンクでは、佐藤直樹が30日のロッテ戦で4号ソロを放つなど9打数4安打。チームトップのwRAA2.0だった。2019年ドラフト1位は今季、自己最多の88試合に出場しており、8月は月間打率.320と当たっている。
優勝争いはまだまだデッドヒートが続きそうだが、その他のチームの選手にとってもCSやオフの契約、来季につなげる意味で残り試合は重要だ。最後まで熱いプレーが期待される。
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