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広島の育成出身左腕・辻大雅がプロ初登板で快投デビュー、野村祐輔コーチの指導で球速アップ

2025 8/5 07:30SPAIA編集部
広島・辻大雅,ⒸSPAIA
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2三振奪い、わずか9球で三者凡退

広島の育成出身左腕・辻大雅が8月2日の中日戦(マツダスタジアム)で一軍初登板した。

0-6でリードされた8回、森下暢仁、高橋昂也、塹江敦哉に続く4番手として登板し、新加入のマイケル・チェイビス、山本泰寛を2者連続空振り三振。加藤匠馬を右飛に打ち取り、わずか9球でデビュー戦を終えた。

9球中5球を投じたストレートは最速151キロ。まずはリードされた場面で経験を積みながら、いずれはブルペンを支えるような存在になるかもしれない。そんな魅力を感じさせる初登板だった。

野村コーチの指導で左足の使い方を意識

辻は二松学舎大付高3年時に春夏連続で甲子園出場。エースナンバーを背負って臨んだ夏の甲子園では札幌大谷、社を下して3回戦進出し、3回戦で松尾汐恩(現DeNA)のいた大阪桐蔭に敗れた。

2022年育成ドラフト3位で広島に入団。ルーキーイヤーの2023年は二軍で3試合登板、2024年は13試合に登板して防御率5.84だったが、今季は前年に引退した野村祐輔三軍投手コーチの指導を受けて秘めた素質が大きく開花した。

軸足となる左足の使い方を意識することで、140キロに届かなかったストレートは最速150キロにスピードアップ。二軍とはいえ、奪三振率は2024年の4.38から2025年は9.13に跳ね上がった。

ウエスタン・リーグ23試合で1勝1敗、防御率3.80、23.2イニングで被本塁打わずか1本と好成績を残し、7月28日に支配下登録。翌29日に早くも一軍に昇格していた。

7月に入って急失速し、2位から5位まで転落した広島。チームの状況が苦しい時こそ、活きのいい若手が出現すれば活気づく。辻は同じ二松学舎大付高から広島入りした大先輩・鈴木誠也(現カブス)のようなサクセスストーリーを描くことができるか。今後のさらなる成長が期待される。

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