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阪神・淡路大震災から30年後の栄誉…イチロー氏が史上7人目の有資格1年目で野球殿堂入り

2025 1/17 05:46SPAIA編集部
イチロー氏,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

現役引退後5年以上が条件のプレーヤー表彰

野球殿堂博物館は16日、4人の野球殿堂入りを発表した。

プレーヤー表彰では日米通算4367安打のイチロー氏(51=マリナーズ球団会長付特別補佐兼インストラクター)と中日のクローザーとして活躍した岩瀬仁紀氏(50)が選出。コーチ経験者や引退から21年以上経過した選手らが対象のエキスパート表彰ではミスタータイガース・掛布雅之氏(69)、元審判員やアマチュア野球関係者らが対象の特別表彰では元セ・リーグ審判部長の富澤宏哉氏(93)が選ばれた。

イチロー氏は「野球殿堂に迎え入れていただいたこと、感謝申し上げます。自分なりに進んでいく姿が誰かのきっかけになったり、支えになったりしたらいいなと思っています」とコメント。プレーヤー表彰は現役引退後5年以上が条件のため今年から有資格者となったばかりで、2018年の松井秀喜氏、金本知憲氏以来7人目の有資格1年目での殿堂入りとなった。

有効投票349票中323票を獲得し、投票率は史上6位の92.6%。満票こそならなかったものの文句なしの殿堂入りとなった。

ブレイク翌年に被災した21歳の天才打者

奇しくも今年で阪神・淡路大震災から30年。日米を通じて数々の記録を塗り替えたイチロー氏にとっても、30年前の神戸は特別だろう。

当時NPB最多記録の210安打を放ち、「振り子打法」で大ブレイクしたのが1994年。まだ21歳だった若きスターは翌1995年1月17日、オリックスの寮で被災した。

「がんばろう KOBE」を合言葉にチームは結束。イチロー氏は首位打者(.342)、打点王(80打点)、盗塁王(49盗塁)、最多安打(179安打)、最高出塁率(.432)のタイトルを獲得する大活躍を見せ、チームのリーグ優勝に貢献した。

野球をできる喜び、好きなことに没頭できる尊さを思い知った経験は、イチロー氏の野球人生に少なからず影響を与えただろう。そして、ひたむきにプレーする姿はいつも誰かに勇気を与え、誰かの支えになってきた。

21日(日本時間22日)にはアメリカ野球殿堂入りが発表される。努力を重ねた証として、満票での殿堂入りが期待されるレジェンドにとって、震災から30年後に授かる栄誉は格別に違いない。

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