2年連続リーグワースト防御率の投手陣立て直しへ
2024年は62勝77敗4分けで2年連続の5位に終わったヤクルト。今季は就任6年目を迎える高津臣吾監督のもと、山積する課題を解決し、リーグ連覇を成し遂げた2022年以来となるV奪回を目指すシーズンとなる。
このオフは、長年チームを支えた青木宣親、山崎晃大朗らが現役を引退した一方、ドラフトや現役ドラフト、新外国人選手の補強だけでなく、FA選手や他球団を戦力外になった選手の獲得など積極的な動きを見せている。
新加入選手は以下の通り。
【FA】
茂木栄五郎内野手(30)
【外国人】
ピーター・ランバート投手(27)ロッキーズ
マイク・バウマン投手(29)マーリンズ
【現役ドラフト】
矢崎拓也投手(30)広島
【他球団戦力外・自由契約】
鈴木康平投手(30)巨人 ※育成契約
佐藤琢磨投手(24)ソフトバンク ※育成契約
澤野聖悠投手(22)楽天 ※育成契約
【ドラフト】
1位:中村優斗投手(21)愛知工業大
2位:モイセエフ・ニキータ外野手(18)豊川高
3位:荘司宏太投手(24)セガサミー
4位:田中陽翔内野手(18)健大高崎高
5位:矢野泰二郎投手(22)愛媛マンダリンパイレーツ
育成1位:根岸辰昇内野手(24)ノースカロライナA&T州立大
育成2位:廣澤優投手(23)愛媛マンダリンパイレーツ
育成3位:下川隼佑投手(24)オイシックス新潟
育成4位:松本龍之介投手(19)堺シュライクス
このオフ一番の補強は楽天から国内FA権を行使していた茂木栄五郎の獲得だ。サードの村上宗隆が2025年オフにメジャー挑戦の意思を示しているほか、セカンドの山田哲人も近年ケガに苦しむなど、内野手の強化が急務となっていた中、9年間の通算打率.271、291打点の実績を持つ茂木の加入は心強い限りだろう。
新外国人選手はここまで2人を獲得。先発ローテーションの一角として期待されるピーター・ランバートは最速156キロの速球にチェンジアップ、スライダー、カーブ、シンカーなど多彩な変化球を操る。昨季メジャーで28試合に登板して2勝5敗、防御率5.72。メジャー通算では74登板で8勝19敗、防御率6.28の実績を持つ。
一方のマイク・バウマンは最速159キロの速球にナックルカーブ、スライダーを操る剛腕。昨季はマーリンズなどメジャー5球団を渡り歩き、リリーフとして計57試合に登板して防御率5.55の成績を残した。田口麗斗、小沢怜史らとともにブルペンの柱として期待される。
現役ドラフトでは広島から矢崎拓也を獲得。さらに、昨秋のドラフトでは最速160キロ右腕の愛知工業大・中村優斗投手の一本釣りに成功するなど、2年連続でリーグワースト防御率の投手陣立て直しへ、着実に補強を進めている。