12球団の2023年現役ドラフト指名選手
2024年のプロ野球現役ドラフトが9日に行われる。2022年12月に行われた初めての現役ドラフト組では、ソフトバンクから阪神に移籍した大竹耕太郎やとDeNAから中日に移籍した細川成也が移籍1年目から大活躍した。
2023年の現役ドラフト組はどのような活躍を見せただろうか。改めて振り返ってみたい。各球団の指名選手と2024年の成績は下の通りとなっている。
2024年のプロ野球現役ドラフトが9日に行われる。2022年12月に行われた初めての現役ドラフト組では、ソフトバンクから阪神に移籍した大竹耕太郎やとDeNAから中日に移籍した細川成也が移籍1年目から大活躍した。
2023年の現役ドラフト組はどのような活躍を見せただろうか。改めて振り返ってみたい。各球団の指名選手と2024年の成績は下の通りとなっている。
最も目立ったのは、ソフトバンクから日本ハムに移籍した水谷瞬で異論はないだろう。ナイジェリア人の父と日本人の母の間に生まれ、石見智翠館高から2018年ドラフト5位でプロ入り後は高い身体能力で期待されたが、層の厚いソフトバンクでは一軍出場を果たせないまま移籍となった。
新天地で迎えた2024年は開幕こそ二軍スタートだったものの、4月11日の古巣ソフトバンク戦で一軍初出場。第2打席でプロ初安打初打点を記録すると、一度は二軍落ちしたが、5月21日の再昇格後は一気に素質が開花した。
セ・パ交流戦で2015年の秋山翔吾(.432)を超える交流戦史上最高打率.438で交流戦MVPを獲得。その後は一軍でプレーを続け、結局97試合に出場して打率.287、9本塁打、39打点をマークした。
推定年俸は560万円から2700万円に大幅アップ。眠っていた才能が目覚めたという意味で、現役ドラフトの意義を体現する活躍だった。
水谷と逆に日本ハムからソフトバンクに移籍した長谷川威展は、金沢学院大からプロ入り3年目の左腕。今季は32試合に登板してプロ初勝利を含む4勝6ホールド、防御率2.49をマークしてリーグ制覇に貢献した。
ロッテからDeNAに移籍した佐々木千隼も日本一に貢献した右腕だ。桜美林大からプロ入りした2016年ドラフトでは外れ1位で5球団競合。ロッテでも2021年に54試合登板など実績を残したが、2023年は2試合登板に終わっていた。しかし、2024年は28試合で1敗1セーブ6ホールド、防御率1.95。日本シリーズでも2試合に登板し、初めての美酒を味わった。
中日からオリックスに移籍した鈴木博志も32試合登板で1勝1敗9ホールド、防御率2.97。オリックスから阪神に移籍した漆原大晟は38試合で1勝4敗5ホールド、防御率3.89をマークするなど一定の成績を残している。
野手では西武からロッテに移籍した愛斗が52試合出場、巨人からヤクルトに移籍した北村拓己が48試合出場など出場機会はあったものの、水谷ほど目立った成績は残せなかった。
スタートから2年間で現役ドラフト組は一定の活躍を見せている一方、すでに戦力外となったり、ユニフォームを脱いだりした選手も少なくない。移籍組は生え抜き選手に比べると切られやすいのが現実だ。
2022年現役ドラフト組では、ヤクルトからオリックスに移籍した渡邉大樹、日本ハムからソフトバンクに移籍した古川侑利、阪神から西武に移籍した陽川尚将、広島から楽天に移籍した正隨優弥、ロッテからヤクルトに移籍した成田翔、中日からDeNAに移籍した笠原祥太郎、巨人から広島に移籍した戸根千明の7人。2023年現役ドラフト組では、楽天から広島に移籍した内間拓馬、DeNAから楽天に移籍した櫻井周斗らがすでに戦力外通告を受けている。
今オフはウエスタン・リーグで5年連続本塁打王となったリチャードが出場機会を求めて移籍志願したと報じられている。素質のある選手、成長の見込める選手でも、本人の意思を尊重して球団が放出するかどうか不明だが、去就が注目される一人ではある。
来季、新天地で大きく飛躍する選手は出てくるだろうか。埋もれた才能が発掘され、球界が活性化されることは喜ばしい限りだが果たして…。
※掲載している選手写真について「日本ハム・水谷瞬」と表記すべきところを「中日・細川成也」と表記しておりました。お詫びして訂正いたします。12月7日18時25分
【関連記事】
・二軍通算最多本塁打は誰?ソフトバンク・リチャードが通算90発で5年連続キング
・引退、1億円減俸、電撃退団…球界を牽引してきた「88世代」の現在地
・2022年プロ野球現役ドラフトの答え合わせ 2023年に覚醒した選手と補強できた球団は?