村上宗隆はセ・リーグトップのwRAA4.7
混戦が続いていたセ・リーグは広島が1勝6敗で3位に転落。優勝争いは5勝2敗だった首位・巨人と5勝1敗だった2位・阪神のマッチレースの様相を呈してきた。4位DeNAも広島に1ゲーム差に迫っており、クライマックスシリーズ(CS)争いも予断を許さない状況だ。
SPAIAでは9月10日から16日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
セ・リーグトップのwRAA4.7をマークしたのはヤクルト村上宗隆。7試合で放った7安打のうち4本は本塁打で、7打点を稼いだ。キング争いでも 巨人・岡本和真に3本差をつけて27本塁打でリーグトップに立っている。
チームは最下位に低迷しているが、5位・中日に0.5差。3年契約のラストイヤーとなる来季につなげるためにも、5位フィニッシュとタイトルを獲得してシーズンを締めくくりたい。
DeNA牧秀悟は新人から4年連続20発
首位・巨人は吉川尚輝が調子を上げている。15日の中日戦で4号ソロを含む3安打4打点、16日も5号ソロを含む2安打2四死球で全打席出塁するなど、27打数10安打の打率.370、wRAA4.4をマークした。最近は3番で起用されており、ポイントゲッターの役割も果たしている。
巨人を追う阪神は森下翔太が8日のヤクルト戦から4試合連発。期間中の6試合で22打数7安打の打率.318、wRAA3.8だった。チームトップの16本塁打を放っており、不動の3番としてチームを逆転Vに導くか。
3位・広島に1差に迫るDeNAは牧秀悟がwRAA3.6でチームトップ。11日の阪神戦で20号ソロを含む2安打2打点、16日の広島戦でも21号ソロを含む2打点を挙げるなど、25打数11安打の打率.440、6打点の活躍だった。史上5人目の新人から4年連続20発をクリアし、通算100本塁打にもあと4本に迫っている。
中日・石川昂弥、広島・矢野雅哉もアピール
2勝5敗だった中日は石川昂弥が22打数10安打の打率.455と存在感を示している。15日の巨人戦で4号ソロを含む3安打2打点を挙げ、チームトップのwRAA3.5。23歳のスラッガーのさらなる成長が期待される。
元気のない広島は4年目の矢野雅哉が気を吐いている。22打数7安打の打率.318、5四球でwRAA2.4だった。ショートのレギュラーに定着した今季、バットでも最後までアピールしたい。
最後の最後まで混戦が続いているセ・リーグ。巨人と阪神という東西を代表する人気球団による激しい優勝争いはファンならずとも注目だろう。どんなフィナーレを迎えるのか楽しみだ。
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