ソトが12球団トップのwRAA7.9
パ・リーグは首位ソフトバンクが7連勝。優勝マジック5とし、最短で18日に優勝が決まる。クライマックスシリーズ(CS)争いは5位オリックスが6連敗し、2位・日本ハム、3位ロッテ、4位・楽天の3チームに絞られた状況。残り試合で順位が入れ替わるか注目される。
SPAIAでは9月10日から9月16日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
12球団トップのwRAA7.9をマークしたのはロッテのソト。10日のオリックス戦で17、18号とソロ2発、11日に19号3ラン、13日の西武戦で20号2ランを放つなど、20打数10安打4本塁打7打点と大爆発。頼れる主砲として存在感を発揮している。
チームは3位を走っているが、4位・楽天に2差で追われている。CS進出に向け、DeNA時代の2018、19年に2年連続本塁打王に輝いた助っ人のバットに期待がかかる。
楽天・小郷裕哉、ソフトバンク近藤健介も好調
2位・日本ハムはレイエスが好調をキープ。全4試合で安打を放ち、13打数7安打の打率.538、2本塁打でwRAA5.0をマークした。9月4日まで球団新記録の25試合連続安打を放った助っ人が、このままCSホーム開催に導くか。
3連勝中の楽天は小郷裕哉がチームトップのwRAA3.5をマークした。14日の日本ハム戦で猛打賞、16日も7号先頭打者アーチで勝利に貢献するなど18打数7安打の打率.389。3位ロッテをかわしてCSに滑り込めるか注目だ。
優勝へカウントダウンに入ったソフトバンクは近藤健介が8試合連続安打。期間中の6試合でも21打数8安打の打率.381でwRAA3.2を記録している。ただ、16日のオリックス戦で負傷し、17日に登録抹消。本人はもちろん、チームにとっても激痛の離脱となった。
西武・野村大樹、オリックス・セデーニョも存在感
最下位の西武だが、野村大樹の活躍は来季に向けて明るい材料だろう。7月に齊藤大将との交換トレードでソフトバンクから西武に移籍した24歳。9月10日に一軍昇格すると、19打数7安打の打率.368、wRAA2.5でチームトップの活躍だった。
6連敗と元気のないオリックスはセデーニョがwRAA2.4と気を吐いている。11日のロッテ戦で11号を放ってから3試合連発するなど21打数6安打。持ち前のパワーで存在感を示している。
泣いても笑ってもシーズンは残り僅か。チームの順位は大勢が決しても来季につながる活躍を見せるのは重要だ。週間MVPに輝いた選手たちのラストスパートに注目したい。
【関連記事】
・ソフトバンク小久保裕紀と日本ハム新庄剛志、データが示す好対照な両監督の采配
・色褪せてきた「令和の怪物」…ロッテ佐々木朗希の3年間データを比較して分かったこと
・セ・リーグの頂点を争う巨人と阪神をデータ比較、100年目の甲子園で何かが起こる!?