見応えある「力と力の対決」
あらゆる変化球を駆使して打者を打ち取るのもプロ野球ならではの高等技術だが、やはりストレートで押す、力と力の対決は見応えがある。本格派と呼ばれる投手ほどストレートのキレやスピードへのこだわりを持ち、その精度を日々磨き上げている。
そこで12球団の規定投球回に到達している投手で、ストレートの被打率TOP10を調べてみた。ランキングは下の通りとなっている。
あらゆる変化球を駆使して打者を打ち取るのもプロ野球ならではの高等技術だが、やはりストレートで押す、力と力の対決は見応えがある。本格派と呼ばれる投手ほどストレートのキレやスピードへのこだわりを持ち、その精度を日々磨き上げている。
そこで12球団の規定投球回に到達している投手で、ストレートの被打率TOP10を調べてみた。ランキングは下の通りとなっている。
栄えある1位に輝いたのは伊藤大海(日本ハム)で被打率.136。スライダー、カットボール、スプリット、ツーシーム、カーブ、チェンジアップと変化球も多彩だが、被打率はストレートが最も優秀だ。今季ここまで5勝1敗、防御率2.11をマークしており、好調のチームを支えている。
2位はオリックスの新助っ人アンダーソン・エスピノーザ。ストレートの被打率.154をマークしている。投球割合としてはツーシームやスライダーの方が多いが、ストレートも持ち球のひとつとして大きな武器になっていると言える。
3位はプロ8年目の右腕・種市篤暉(ロッテ)。被打率.197のストレートに加え、フォークも同.190と優秀な数字をマークしている。フォークを活かすためにもストレートのキレは生命線だろう。
昨季まで2年連続12勝を挙げ、今季もノーヒットノーランを達成するなど5勝を挙げている戸郷翔征(巨人)は4位。ストレートの被打率.200も優秀だが、フォークは同.120、スライダーは同.143とそれ以上の数字を弾き出している。3年連続2桁、さらにどこまで勝ち星を増やすか注目される。
5位は今季から先発に転向したリバン・モイネロ(ソフトバンク)。左腕から投げ込む球威抜群のストレートは被打率.208をマークしている。さらにスライダーは同.115、カーブも同.148、チェンジアップも同.173と変化球も精度が高い。
6位は6月7日のロッテ戦でノーヒットノーランを達成した大瀬良大地(広島)。ストレートは被打率.213と優秀で、主武器のカットボールは同.139とさらに優秀だ。やはりストレートが切れるからこそ変化球も活きることが分かる。
188センチの大型左腕C.C.メルセデス(ロッテ)は被打率.214で7位に入った。スピードより重い球質で抑えており、チェンジアップも被打率.111、カーブも同.150、スライダーも同.200とキレのいい変化球を効果的に使いながらパ・リーグトップの防御率1.45をマークしている。
8位は早稲田大からドラフト1位で入団して4年目の早川隆久(楽天)。ゆったりしたフォームから手元で伸びるストレートは被打率.229をマークしている。ここまで4勝を挙げており、今季は自身初の2桁勝利が期待される。
ハーラートップの7勝を挙げている才木浩人(阪神)は9位。オーバースローから投げ下ろすストレートは被打率.233で、主武器のフォークは同.164、さらにスライダーは同.056とほとんど打たれていない。初の2桁はもちろん、今季はタイトルも期待できそうだ。
巨人の4年目右腕・山﨑伊織も被打率.233で9位に並んだ。変化球も多彩でカットボールは同.109、フォークは同.148と優秀。すでに5勝を挙げており、順調なら昨季に続く2年連続2桁勝利に届きそうだ。
ちなみにストレートの被打率ワースト3は日本ハム・加藤貴之(.333)、ロッテ・小島和哉(.312)、西武・隅田知一郎(.309)と左腕が並んだ。いずれも実績のある投手でタイプが違うとはいえ、今季は加藤が3勝4敗、小島と隅田は4勝5敗と負け越している。変化球のキレやコントロールで勝負するタイプでも、やはりストレートのキレは重要と言えそうだ。
※成績は6月12日終了時点
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