村上宗隆は7戦4発と量産態勢
セ・リーグは昨年日本一の阪神が1引き分けを挟んで6連勝し、首位に立った。逆に中日は4連敗で2位に陥落。先週は広島が負けなしの3勝2分け、巨人は3敗3分けで未勝利に終わるなど両極端の成績となった。
SPAIAでは4月16日から21日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
12球団トップのwRAA5.2を記録したのはヤクルト村上宗隆。4月17日の中日戦から5試合連続安打、しかも18、19日は猛打賞で22打数9安打の打率.409、3本塁打、5打点の大暴れだった。
一昨年の三冠王は開幕から53打席ノーアーチが続いていたが、14日のDeNA戦で1号を放ってから7戦4発と量産態勢。打率.328、4本塁打の2部門でリーグトップタイに立っており、通算200本塁打にもあと5本に迫っている。
中日カリステは12安打、DeNA牧秀悟はバースデーアーチ
阪神は森下翔太が20打数9安打の打率.450、1本塁打をマークし、12球団2位のwRAA4.4だった。チームは18日の巨人戦まで10試合連続2得点以下と貧打に苦しんでいたが、森下は19日の中日戦でリーグトップタイの4号ソロを放つなど17日から4試合連続打点と勝負強さを発揮。おかげでチームも20日の中日戦に15得点で大勝し、打線も上昇気配だ。2年目の23歳がチームを牽引している。
中日はオルランド・カリステがチームトップのwRAA3.7だった。先週は全6試合で安打を放ち、22打数12安打の打率.545。規定打席には達していないが、現在の打率は.410となっており、今後も2年目を迎えたドミニカンに期待がかかる。
DeNAはwRAA3.5の牧秀悟がチームトップだった。21日のヤクルト戦では、26回目の誕生日を自ら祝う2号ソロなど3打点を挙げて勝利に貢献。先週の全5試合で安打を放って20打数8安打の打率4割、2本塁打、7打点と絶好調だ。
広島・野間峻祥、巨人・丸佳浩も好調
広島は野間峻祥がwRAA2.4でチームトップ。17日のDeNA戦、19日の巨人戦で2試合連続マルチ安打を放つなど13打数5安打の打率.385をマークした。今季打率でも.310でリーグ5位につけており、10年の31歳が好調だ。
巨人は丸佳浩が16打数5安打の打率.313で、チームトップのwRAA2.0だった。18日の阪神戦では打線が5安打に沈黙する中、一人気を吐く3安打猛打賞。通算1000得点もあと10に迫っている。
まだまだシーズン序盤ではあるが、開幕ダッシュでセーフティーリードを奪うには、好調選手のチームを勢い付かせるような打撃が肝要。週間MVPに輝いた面々のバットにかかる期待は大きい。
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