「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

プロ野球いざ開幕へ!12球団開幕投手のオープン戦成績を比較、順調なのは誰だ?

2024 3/25 06:00SPAIA編集部
巨人の戸郷翔征,ⒸSPAIA
このエントリーをはてなブックマークに追加

ⒸSPAIA

オープン戦全日程終了、29日開幕へ

プロ野球はオープン戦の全日程を終了し、29日の開幕を待つのみとなった。シーズン最初の試合を白星で飾れるかどうかは勢いをつける上でも重要な意味を持つ。その命運を大きく左右するのが開幕投手だ。

先発陣の中で最も首脳陣から信頼され、ローテーションの中心を託されるエース。開幕投手はその証明でもあり、意気に感じない投手はいない。

公表している球団もしていない球団もあるが、開幕投手は3月29日から逆算して調整を続けている。オープン戦の成績は参考程度とはいえ、現在の調子を図るバロメーターにはなるだろう。セ・リーグ各球団の開幕投手候補のオープン戦成績は以下の通りだ。

2024年セ・リーグ開幕投手候補のオープン戦成績

DeNA東克樹、広島・九里亜蓮は順調

東京ドームに昨年日本一の阪神を迎え撃つ巨人は、2年連続12勝を挙げた戸郷翔征が初の開幕マウンドに立つ。オープン戦は4試合に登板して1勝3敗、防御率5.68。12.2イニングで被安打13、奪三振11、与四球6と数字的には褒められた内容ではない。

開幕前最後のマウンドとなった22日の楽天戦では3回で44球を投げて2安打2失点3奪三振。結果だけを見ると万全の状態とは言えないが、阿部慎之助監督の初陣を飾るべく最終調整に入っている。

“アレンパ”を狙う阪神は青柳晃洋が2年連続の大役。オープン戦は3試合14イニングで被安打9、奪三振8、与四球6、防御率1.29と順調に来ていたものの、最終登板の22日オリックス戦で右足母指球の皮がむけたため、予定より早い4回で降板した。一抹の不安を残すが、2021、22年に2年連続最多勝に輝いたサイドハンドが経験でカバーするか。

DeNAは昨季16勝で最多勝に輝いた東克樹が開幕投手を務める。オープン戦は4試合に登板して防御率2.04。17.2イニングで被安打15、奪三振14、与四球1と変わらず抜群のコントロールを示しており、昨季6試合で無傷の4勝、防御率1.84と好相性を誇る開幕・広島戦へ期待が高まる。

対する広島は昨季3完封を含む8勝を挙げた九里亜蓮が初の大役。オープン戦も3試合14.1イニングを投げて被安打7、奪三振13、与四球3、防御率0.63と順調で、東との投げ合いに注目が集まる。

ヤクルトは開幕投手を公表していないが、エース小川泰弘が離脱したためサイスニードが有力視される。22日の西武戦では6回2失点で勝ち投手になるなどオープン戦は3試合に登板。13イニングで被安打13、奪三振10、与四球0、防御率6.23と不安定さを露呈しているが、2018年のブキャナン以来6年ぶりとなる助っ人開幕投手でV奪回へ好スタートを切るか。

中日は8年目の柳裕也が意外にも初の大役。オープン戦は4試合17イニングで被安打13、奪三振7、与四球5、防御率1.59と順調だ。明治大時代から慣れ親しんだ神宮で快投が期待される。

オリックス宮城大弥、西武・今井達也は不安なし

パ・リーグの開幕投手候補のオープン戦成績は以下の通り。

2024年パ・リーグ開幕投手候補のオープン戦成績


絶対エース山本由伸が抜けたオリックスも公表していないが、宮城大弥が濃厚だ。オープン戦唯一の登板は22日の阪神戦で6回無失点。15日のウエスタン・リーグ開幕戦・くふうハヤテ戦も5回無失点、6日に侍ジャパンとして臨んだ欧州代表戦でも2回無失点と好投している。3年連続2桁勝利の左腕に不安はなさそうだ。

対するソフトバンクは有原航平が日本ハム時代から通算3回目、移籍後初の開幕マウンドに上がる。オープン戦は3試合13イニングで被安打8、奪三振9、与四球1、防御率2.77。最終調整となった22日の広島戦では5回1安打無失点と上々の内容だった。V奪回へ向け、開幕戦でオリックスを叩いて波に乗りたい。

ロッテは昨季10勝を挙げた小島和哉が2年連続の大役。オープン戦は3試合13イニングで被安打17、奪三振9、与四球4、防御率6.23ともうひとつだったが、最後の22日・中日戦は5回3安打1失点と好投した。昨季の日本ハム戦は2試合に登板して防御率0.63だった相性の良さに期待がかかる。

対する日本ハムは昨年11月に新庄剛志監督が早々に伊藤大海を指名。4年目右腕が初の大役を務める。オープン戦は3試合13.1イニングで被安打13、奪三振15、与四球2、防御率2.03とまずまずの内容だ。最下位脱出のために勢いを付ける意味でも絶対に勝ちたい。

今江敏晃監督が就任した楽天は4年目・早川隆久が開幕投手を務める。オープン戦は3試合16.2イニングで被安打15、奪三振16、与四球3、防御率1.62と順調。岸孝之、田中将大ら先発陣の高齢化が進む中で25歳左腕にかかる期待は大きい。

西武は昨年まで3年連続で務めていた髙橋光成ではなく、今井達也が初の大役。オープン戦は3試合12イニングを投げて被安打5、奪三振14、与四球2、防御率0.75と完璧な内容だ。昨年4月に結婚し、強力投手陣を引っ張る存在として自身初の2桁勝利も狙いたい。

【関連記事】
オープン戦最下位チームのシーズン成績 阪神は“アレンパ”かBクラス?
巨人の歴代開幕投手 2024年は「新エース」戸郷翔征が初の大役
オリックス・バファローズの歴代開幕投手 宮城大弥が5年目で初の大役へ