トップは加藤貴之、松本剛と伊藤大海が2位タイ
今季2016年以来のリーグ優勝を目指す日本ハム。このオフはエースの上沢直之がポスティング制度を利用してレイズとマイナー契約を結び、チームを去った一方、国内FA権を行使した山﨑福也の獲得に成功。新外国人選手も投手、野手合わせて6人獲得するなど例年にない補強ぶりを見せた。
昨年、札幌ドームから自前の球場であるエスコンフィールド北海道へ本拠地を移転したことで、球団としての収益が改善されたことも大きかったのだろう。契約更改でも活躍した選手には大幅なアップ額を提示するなど、昨季2年連続の最下位に沈んだチームとは思えない羽振りの良さを見せた。
では、その日本ハムで一番稼いでいるのは誰になるのだろうか。外国人選手を除いた2024年の年俸ランキングトップ10は以下の通りだ(金額は推定)。
■2024年日本ハム年俸ランキングトップ10
1位 加藤貴之 3億円(1億6500万△)
2位 松本剛 1億1000万円(2400万△)
2位 伊藤大海 1億1000万円(2500万△)
4位 伏見寅威 1億円(5500万△)
5位 万波中正 8000万円(6000万△)
6位 玉井大翔 7100万円(300万△)
7位 加藤豪将 6500万円(1500万△)
8位 山﨑福也 6000万円(±0)
9位 杉浦稔大 5200万円(800万▼)
10位 宮西尚生 5000万円(±0)
10位 河野竜生 5000万円(2300万△)
※()内は前年比
トップは3億円の加藤貴之。新日鉄住金かずさマジックから入団して8年目だった昨季途中に国内FA権を取得。権利行使となれば、複数球団による争奪戦も予想されたが、行使せずに残留を決断。球団とは4年総額12億円の大型契約を結んだ。
新球場元年の昨季は開幕投手を託され、24試合に先発、チーム2位の163.1イニングを投げて7勝9敗、防御率2.87の成績で先発陣を支えた。今季も上沢の抜けた先発ローテの軸として、技巧派左腕にかかる期待は大きい。
2位は1億1000万円で松本剛と伊藤大海が並ぶ。2022年に首位打者を獲得するなどブレイクした松本は昨季も自己最多となる134試合に出場。139安打を放ち、リーグ5位の打率.276を記録。レギュラーとして十分な活躍を見せ、2400万円アップを勝ち取った。今季も若手の多い打線をけん引する役割が期待される。
一方の伊藤は昨季自身最多の24試合に先発し、7勝10敗、防御率3.46をマーク。ルーキーイヤーからの3年連続2桁勝利こそ逃したが、3年連続で規定投球回をクリア。2500万円アップで一気に大台を突破した。既に新庄監督から2024年の開幕投手に指名されており、今季も大車輪の活躍が期待される。
伏見寅威、万波中正が大幅アップ
4位は1億円ちょうどで伏見寅威。昨季は捕手として最多の89試合に出場したが、打率.201と打撃面で苦しんだ。国内FA権を行使した昨オフ、3年総額3億円の契約を結んでいるため、昨季から5500万円アップで更改。今季はさらに存在感を高め、正捕手としてチームを優勝へ導きたい。
1億円以上は上記4人のみ。5位は8000万円の万波中正だ。昨季は自己最多の141試合に出場し、打率.265、25本塁打、74打点をマーク。ゴールデングラブ賞、ベストナインに輝くなど大ブレイクし、6000万円の大幅アップとなった。今季は不動の4番として自身初の打撃タイトル獲得が期待される。
6位は7100万円の玉井大翔。昨季は中継ぎとして3年連続の50試合登板を達成し、0勝2敗2セーブ10ホールド、防御率2.63をマークした。6800万円から7100万円へアップ。今季もタフネスぶりを発揮し、ブルペンを支えたい。
7位は6500万円の加藤豪将。米球界から2022年ドラフト3位で入団した昨季は、デビューから10試合連続安打を記録。62試合に出場して打率.210、6本塁打、16打点の成績を残し、1500万円アップとなった。2年目の今季はセカンドのレギュラー定着が期待される。
田中正義は200%増、清宮幸太郎は4400万円
8位はFAでオリックスから加入した山﨑福也で6000万円。昨季はチーム最多タイの23試合に先発し、自身初の2桁勝利を達成するなど11勝5敗、防御率3.25をマークした。新天地で自身初の規定投球回をクリアし、先発陣を支えたい。
9位の杉浦稔大はトップ10で唯一のダウン更改だった。2018年にヤクルトからトレードで加入した右腕は昨季、中継ぎとして24試合に登板し、防御率2.78をマーク。ただ、主にビハインド時に起用されていたこともあり、800万円ダウンの5200万円となった。今季は再び首脳陣の信頼を勝ち取り、勝ちパターンに復帰したい。
10位は5000万円で宮西尚生と河野竜生。宮西はプロ16年目の昨季31試合に登板して1勝3敗1セーブ13ホールド、防御率2.66をマーク。現状維持で更改した今季は、あと7ホールドに迫った400ホールドの記録達成が期待される。
一方の河野は4年目の昨季、自己最多の50試合に登板し、防御率1.70、20ホールドと活躍。昨季年俸2700万円から2300万円アップとなった。今季も勝ちパターンの一員としてフル回転したい。
なお、トップ10に入らなかった選手では、昨季ソフトバンクから加入し、守護神を務めた田中正義が1200万円から200%増となる3600万円。球団の顔として期待される清宮幸太郎は1100万円アップの4400万円だった。
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