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今年のFA戦線は楽天・松井裕、オリックス山﨑福、ヤクルト田口、DeNA石田ら左腕が豊作

2023 11/6 11:00SPAIA編集部
(左から)楽天・松井裕樹、オリックス山﨑福也、ヤクルト田口麗斗、DeNA石田健大
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ⒸSPAIA

楽天・松井裕樹は国内外で争奪戦か

59年ぶり2度目の関西勢対決となった日本シリーズは阪神が38年ぶり2度目の日本一に輝き、プロ野球はストーブリーグに突入した。各球団が来季に向けたチーム作りへ本格的に動きだす中、フリーエージェント(FA)権行使手続き期間も本日6日からスタート。FA権保有選手たちの去就に注目が集まる。

特に今年のFA市場は左腕が豊作だ。最大の目玉と言えるのが、今季自己最多39セーブを挙げて2年連続3度目のセーブ王に輝いた楽天・松井裕樹だろう。桐光学園高から2013年ドラフト1位で入団した左腕は、2年目に抑えへ転向し、その年に球団記録となる33セーブを達成。その後、先発に転向した時期もあったが、主に守護神としてキャリアを築いた。

プロ10年目、4年契約の最終年となった今季は、4月に史上9人目となるプロ通算200セーブを史上最年少で達成し、海外FA権も取得。今後はメジャーだけでなく国内複数球団を含めた争奪戦となりそうだ。

松井と同じ抑え投手では、今季ヤクルトの守護神を務めた田口麗斗も国内FA権を初取得。広島新庄高から2013年ドラフト3位で巨人に入団し、3年目の2016年に10勝、2017年に13 勝と順調に勝ち星を積み上げたが、その後は不振で結果を残せず。2021年の開幕前にヤクルトへのトレードが発表された。

移籍1年目のシーズン途中から中継ぎへ転向すると、昨季は45試合に登板して防御率1.25の好成績。今季は守護神を任されると、リーグ2位となる33セーブを挙げた。今月行われるアジアチャンピオンシップを戦う井端ジャパンのメンバー入りも果たしている。

日本ハム・加藤貴之ら先発左腕も豊富

先発投手にも注目左腕が複数いる。日本ハムの先発三本柱の1人である加藤貴之は8年目の今季国内FA権を初取得。抜群のコントロールを武器に、昨季は2リーグ制以降の規定投球回到達者では最少となるシーズン11与四球の記録を打ち立てた。今季は自身初の開幕投手を務め、7勝9敗、防御率2.87の成績。3年連続規定投球回に到達するなど安定感が光る。

今季パ・リーグ3連覇に貢献したオリックス・山崎福也も国内FA権を行使する可能性がある。2014年ドラフト1位で入団するも、なかなか芽が出なかったが、7年目の2021年に自己最多の8勝をマーク。今季は自身初の2桁となる11勝を挙げ、大型契約を勝ち取るチャンスだ。

DeNAの石田健大も注目候補の一人。2年目の2016年に先発として9勝を挙げたが、その後中継ぎに転向。2019、2020年と好成績を残した後、昨季先発へ再転向して7勝をマークした。今季は4勝9敗と苦しんだが、開幕投手を務めるなどローテの軸として先発陣を支えた。

その他にも3度の本塁打王に輝いた西武・山川穂高や、3度の打点王を獲得した巨人・中田翔、広島・西川龍馬、楽天・茂木栄五郎ら、球界を代表する野手たちもFA権を行使する可能性がある。彼らの動向次第では、ストーブリーグもシーズンに負けない盛り上がりを見せることになるだろう。

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