投手の1位指名は大学生中心
今年は10月26日に開催されるプロ野球ドラフト会議。本番も2日後に迫り、各球団の編成担当は当日に向けて候補選手の最終確認、絞り込みに追われていることだろう。
本記事ではそのドラフトに向けてSPAIAに掲載している「ドラフト歴代指名選手一覧」を使用し、球団ごとにどのような指名傾向があるのか、過去のドラフトから探ってみたい。第9回は広島編。
【ドラフト歴代指名選手一覧ページはこちら】
はじめに、全体の指名傾向を見ていく。2004年以降、広島は合計147人(育成含む)の選手を指名しており、そのうち投手が87人で全体の約59%と、投手が約6割を占めている。高校生、大学生、社会人(独立リーグ含む)の割合は、それぞれ約48%、30%、22%と、高校生が半数近くを占めており、即戦力よりも素材型重視の傾向にある。
2004年以降の各分類別指名人数
次に、より具体的に近年の傾向を探るため、2013年以降の過去10年間において、上位指名(3位以上)を中心にどのような傾向があるのか見ていく。
まずは1位指名について。広島は2013年からの10年間で4度単独指名、6度競合。昨年は斉藤優汰の指名を事前に公表し、見事に単独指名へとこぎつけた。2018年以降は5年のうち3度一本釣りに成功している。
一方、競合した場合の「くじ運」も、3勝3敗の五分と悪くない(外れ1位での抽選も含めると3勝5敗)。高確率で事前の思惑通りに選手を獲得できていると言えるだろう。
過去10年のドラフト1位指名
ポジション別でみると、投手が7人で最も多く、野手は捕手、内野手、外野手が1人ずつだった。投手は7人中5人が大学生で、高校生は昨年の斉藤ただ一人。高校生投手への入札は2012年の森雄大、獲得したのは2009年の今村猛以来だった。