高校生重視の指名傾向
今年は10月26日に開催されるプロ野球ドラフト会議。本番まで1週間を切り、各球団の編成担当は当日に向けて候補選手の最終確認、絞り込みに追われていることだろう。
本記事ではそのドラフトに向けてSPAIAに掲載している「ドラフト歴代指名選手一覧」を使用し、球団ごとにどのような指名傾向があるのか、過去のドラフトから探ってみたい。第8回はソフトバンク編。
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はじめに、全体の指名傾向を見ていく。2004年以降、DeNAは合計209人(育成含む)の選手を指名しており、そのうち投手が107人で全体の約51%と、投手と野手の割合は半々となっている。高校生、大学生、社会人(独立リーグ含む)の割合は、それぞれ約57%、30%、13%と、高校生が半数以上を占めており、将来性重視の傾向にある。
2004年以降の各分類別指名人数
次に、より具体的に近年の傾向を探るため、2013年以降の過去10年間において、上位指名(3位以上)を中心にどのような傾向があるのか見ていく。
まずは1位指名について。ソフトバンクは2013年からの10年間で7度競合しており、評価した選手へ積極的に入札していることがうかがえる。ただ、昨年はイヒネ・イツア、一昨年は風間球打の指名を事前公表して単独指名するなど、ここ2年は一本釣りに成功している。
競合した場合の「くじ運」はというと、2015、2016年に高橋純平と田中正義を引き当てたが、2勝5敗とあまり良くない。外れ1位以降でも0勝4敗と惨敗で、なかなか目当ての選手を獲得できずにいた。近2年の単独指名はこういったところも影響しているのかもしれない。
過去10年のドラフト1位指名
ポジション別でみると、投手が7人で最も多く、野手は内野手2人、外野手1人と他球団とあまり差はない。特徴的なのは初回入札で高校生の指名が8度あり、即戦力というよりも将来への投資を重視する傾向にあるようだ。