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セ・リーグ球団別週間MVP 阪神・大山悠輔が3試合連発、リーグトップはサンタナ

2023 10/3 06:00SPAIA編集部
セ・リーグ週間MVP野手インフォグラフィック,ⒸSPAIA

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生え抜きで全試合4番なら掛布雅之以来38年ぶりとなる大山悠輔

セ・リーグは広島が全日程を終了した。現在、同率2位で並んでいるDeNAが4日の巨人との今季最終戦に勝てば2位、負ければ広島が2位となる。クライマックスシリーズの地元開催に向けて譲れない一戦だ。

また、2連覇していたヤクルトが最下位に転落。5位・中日とともに残り1試合となっており、今季最終戦の結果次第で再び入れ替わる可能性がある。

SPAIAでは9月25日から10月1日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。

wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。

セ・リーグ週間MVPインフォグラフィック


阪神は9月に入って調子を落としていた大山悠輔が復調気配だ。26日のヤクルト戦で16号2ランを放つと29日のDeNA戦まで3試合連発。6試合合計では19打数4安打の打率.211だったが、3本塁打、5打点、5四球で、wRAAはチームトップの3.8だった。

今季は全試合4番で起用されており、残り1試合も4番なら球団では金本知憲以来14年ぶり5人目。生え抜きでは1985年の掛布雅之以来38年ぶりとなる。重圧に耐えながら打率287、18本塁打、76打点の成績は立派の一語だろう。CS、日本シリーズに向けて不動の主砲の復調はチームにとっても心強い。

DeNA牧秀悟、広島・小園海斗、巨人・大城卓三も貢献度大

2位に並んだDeNAは牧秀悟が21打数7安打の打率.333でwRAA1.8だった。10月1日の中日戦で2安打を放つなど、ここ4試合中3試合でマルチ安打。ここまで103打点で打点王のタイトルも確実にしており、4日の巨人との最終戦で2位とタイトルを決めたい。

広島・小園海斗は10月1日の阪神との今季最終戦で6号2ランを含む3安打3打点をマーク。ラストウィークは16打数6安打の打率.375で、チームトップのwRAA3.2を記録した。9月は月間打率.348と上り調子だけに、CSでも活躍が期待される。

巨人は大城卓三が7打数2安打3四球で、チームトップのwRAA1.0だった。今季は132試合に出場して打率.276、16本塁打、53打点。いずれもキャリアハイを更新している。

中日・石川昂弥は着実に成長

5位浮上した中日は石川昂弥が22打数7安打の打率.318で、wRAA0.6だった。9月29日の広島戦では4番として出場し、3安打1打点で勝利に貢献。東邦高からドラフト1位で入団して4年目の22歳は、自身初の2桁となる13本塁打を放ち、着実に成長の跡を示している。

セ・リーグトップのwRAA3.9を記録したのがヤクルトのドミンゴ・サンタナ。27日のDeNA戦では18号2ランを含む2安打4打点をマークするなど4試合合計で11打数6安打の打率.545と絶好調だ。一部で球団は来季の契約を打診すると報じられている。

CSファーストステージは14日に始まる。上位3球団は試合間隔が空くため、ここからポストシーズンに向かうまでの調整が難しいだろう。週間MVPに選出されるほど調子の良い選手は、どうやってキープするかが勝負のポイントと言えそうだ。

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