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先週のセ・リーグ球団別野手MVPは?巨人・丸佳浩が12球団一の貢献度

2021 10/25 17:00SPAIA編集部
セ・リーグ週間MVPインフォグラフィック,ⒸSPAIA
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ヤクルト・サンタナはwRAA2.5

先週のセ・リーグはヤクルトが1勝3敗1分けと苦戦し、逆に阪神は4勝2分けと負け知らずだった。優勝争いは最後の最後までもつれ、ファンにとってはしびれるようなデッドヒートとなっている。

SPAIAでは10月18日から24日まで各球団のwRAAトップ選手を集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を紹介する。

wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。

セ・リーグ週間MVPインフォグラフィック


ヤクルトはサンタナがwRAA2.5でチームトップだった。先週は18打数7安打で打率.389、1本塁打。21日の広島戦では4打数3安打1本塁打と大当たりだったが、チームは7-11で逆転負けを喫した。

阪神・佐藤輝明は復調気配、巨人・丸佳浩は打率.615、3本塁打

阪神は佐藤輝明がwRAA 1.9でチームトップだった。一時はプロの壁にぶつかって大スランプに陥っていたが、先週は11打数4安打で打率.364、1本塁打、3打点。24日の広島戦では九里亜蓮から8月21日の中日戦以来となる一発を放り込み、復調気配を見せている。ポストシーズンまで考えると佐藤の復活は欠かせないだけに明るい兆しと言えるだろう。

12球団で最も貢献度が高かったのはwRAA7.4の巨人・丸佳浩。4試合で13打数8安打の打率.615、3本塁打、5打点の大爆発だった。

23日のヤクルト戦では4打数4安打2本塁打4打点をマークし、首位叩きに大きく貢献。チームは10連敗で優勝争いからは脱落したが、クライマックスシリーズに向けて丸の好調は明るい材料だ。

1勝2敗1分けだった広島は、坂倉将吾がwRAA 3.3でチームトップ。日大三高から入団5年目の今季は大幅に出場機会を増やしており、先週は15打数7安打で打率.467、1本塁打。シーズン打率.314は同僚の鈴木誠也に次ぐリーグ2位と、大ブレイクの1年となっている。

DeNA牧秀悟は打率.588

先週は3戦3敗だった中日は、根尾昂がwRAA 0.4でトップ。10月15日に一軍昇格し、先週は3試合合計で8打数3安打だった。ただ、チームトップとはいえ数値は低く、他の打者も含めた打線の強化は来季以降の課題だろう。根尾と同じく甲子園で春夏連覇し、ドラフト1位で入団した立浪和義新監督の手腕に期待がかかる。

DeNAは牧秀悟がwRAA 4.0でチームトップだった。17打数10安打で打率.588と絶好調で、シーズン打率も3割に乗せた。広島・栗林良吏らとともに新人王の有力候補となっている。

現時点では11月1日に予定されているヤクルト-広島が今季最後の試合。上位チームの選手はポストシーズンへ、下位チームの選手は来季に向け、ラストスパートが期待される。

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