7月で38歳…衰え知らずのプロ16年目
開幕9試合を終え、セ・リーグは巨人が6勝2敗1分けで首位に立っている。渋い働きを見せているのが、中島宏之と並んでチームの野手で最年長の亀井善行だ。
6月19日の阪神戦で「5番レフト」で開幕スタメン出場を果たすと、28日のヤクルト戦でもタイムリー二塁打を放つなど3打数1安打2打点。ここまで7試合に出場し、7月28日で38歳のベテランとは思えない、衰えを感じさせない活躍でチームに貢献している。
大阪・上宮太子高時代に甲子園に出場し、中央大を経て2004年ドラフト4位で入団。今季で16年目に突入した。
2009年は3月のワールドベースボールクラシック(WBC)日本代表に選ばれ、世界一に貢献。シーズンでは134試合に出場して打率.290、25本塁打、71打点をマークし、リーグ優勝、日本シリーズ制覇の美酒に酔いしれた。
しかし、翌年以降はケガもあってレギュラーに定着できず、苦しいシーズンが続いた。2017年6月18日のロッテ戦では延長12回にサヨナラ3ランを放って号泣。涙を拭いながらダイヤモンドを一周した。
この年は109試合、翌2018年は123試合と徐々に出場機会を増やし、2019年は131試合出場で打率.284、13本塁打をマーク。年齢と反比例するように、成績は向上している。
史上3位の年長1000安打へあと「3」
プロ生活で積み重ねた安打は997本。大台到達まであと3本に迫っている。
NPB通算1000安打達成の最年長記録は石原慶幸(広島)の38歳8カ月。現在、37歳11カ月の亀井が近日中に達成すれば、石原、北川博敏(オリックス)に次ぐ史上3位の年長記録となる。
今季開幕前は、記録更新が期待されていた坂本勇人の最年少2000安打が話題になったが、コツコツと1本ずつ積み上げ、過去304人しか到達していない大台にようやく届きそうな亀井の1000安打も価値あるものだ。
ちなみに試合数で見ると、亀井はこれまで1277試合に出場しており、仮に次戦で1000安打に到達すれば史上33位のスロー記録となる。
史上8位の年長100本塁打もあと「4」
もうひとつ目前に迫っている大台が、過去296人が達成した100本塁打。こちらは1952年に岩本義行(大洋)が達成した際の40歳3カ月が最年長となっており、亀井が9月までにあと4本打てば、史上8位の年長記録となる。
プロ初本塁打は2006年3月31日、横浜との開幕戦で、昨年までチームメートだった山口俊(ブルージェイズ)から放った。ちなみに試合数で見ると、広瀬叔功(南海)が1312試合で史上23位、小池兼司(南海)が1291試合で史上24位、河埜和正(巨人)と淡口憲治(近鉄)が1283試合で史上25位タイのスロー記録となっており、順当なら亀井はその前後となりそうだ。
亀井の本名と同じ名前の岩本義行は、1957年に史上最年長の45歳5カ月で本塁打を放った。まだまだ衰え知らずの亀井も息の長い選手として活躍してほしいものだ。
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