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今季の新人初本塁打一番乗りは誰だ?昨季は近本光司が代打で一発

2020 6/16 11:00勝田聡
千葉ロッテマリーンズの佐藤都志也/中日ドラゴンズの郡司裕也ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

佐藤都志也には開幕スタメンのチャンスも

開幕が迫ってきた。各球団の首脳陣は開幕一軍メンバーをほぼ固め、シーズンの入り方を模索していることだろう。

一年のスタートとなる開幕一軍メンバー入りは、昨年のドラフト会議で指名された新人選手にとっては大きな目標となる。今年もここまでのオープン戦と練習試合を見るかぎり、何名かはメンバーに入りそうだ。

投手では森下暢仁(広島)、村西良太(オリックス)、坂本裕哉(DeNA)、岡野祐一郎(中日)らがローテーション入りをほぼ手中に収めている。

一方の野手はどうだろう。オープン戦、練習試合の間に確固たるレギュラーを奪った選手は不在。しかし、郡司裕也(中日)と佐藤都志也(ロッテ)の大卒捕手2人は、チーム状況によっては開幕戦でマスクを任されてもおかしくなさそうだ。

とくに佐藤は6月6日の楽天戦(練習試合)で2本塁打を放つと、翌日の同じく楽天戦でも2試合連続となる一発。正捕手の田村龍弘が故障で離脱している間に大きくアピールした。

すでに田村は実戦に復帰しているが、開幕までの日数を考えるとスタメンは微妙な状況。球団の新人としては、1997年の清水将海以来となる開幕スタメンも現実味を帯びている。

その他、小深田大翔(楽天)、勝俣翔貴(オリックス)、髙部瑛斗(ロッテ)、福田光輝(ロッテ)、柳町達(ソフトバンク)らの開幕一軍入りが濃厚となっている。一方、社会人出身のドラフト1位である佐藤直樹(ソフトバンク)は、5月末にリハビリ組で調整していたこともあり、開幕一軍入りは絶望的な状況だ。

開幕戦で新人が本塁打を放ったのは12例

新人の野手たちにとって開幕一軍入りの次に目指すのは、試合への出場。そして、初安打、初本塁打と続いていく。

初本塁打に注目してみると、昨年は近本光司(阪神)が、4月11日に新人一番乗りを果たしている。開幕から12試合目のことだった。

近本は開幕スタメンを掴んだものの、前日の試合で初めて欠場。この試合はプロ入り2度目となる代打での出場だった。その打席で本塁打という最高の結果を出し、翌日からはスタメンに復帰している。プロ1号本塁打がまさに分水嶺となったのである。

ここ5年でもっとも早く新人が本塁打を放ったのは、2016年の戸柱恭孝(DeNA)だった。ルーキーながら開幕マスクを任されると2戦目で初安打を記録。そして3戦目の第2打席で初本塁打とトントン拍子で結果を出していく。最終的に124試合に出場し、チーム初となるクライマックスシリーズ出場に貢献している。

2015年は野間峻祥(広島)が4月19日の開幕18戦目に初本塁打。ここ5年でもっとも遅い新人による初本塁打だった。表には記載がないものの、その前年は西浦直亨(ヤクルト)が、開幕戦の初打席で本塁打を放っていただけに少し遅く感じてしまう。

ちなみに新人による開幕戦での本塁打はこれまで12例あり、先に紹介した西浦の2014年が直近の記録。パ・リーグでは1997年の清水将海(ロッテ)が最後となっている。

開幕一軍入りから開幕スタメン、そして初本塁打を放つ驚異の新人は現れるだろうか。3ヶ月遅れとなった開幕戦、見どころはたくさんある。

新人最速初本塁打

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