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佐々木朗希はどうなる? 過去10年ロッテは高卒1年目での一軍登板なし

2020 4/2 11:00勝田聡
千葉ロッテマリーンズの佐々木朗希ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

昨季、白星を手にした高卒ルーキーは吉田輝星と戸郷翔征のみ

3月24日、ロッテの金の卵である佐々木朗希が打撃投手として登板を果たした。ストレートは最速157キロを計測しており、周囲を驚かせたようだ。2度目の登板となった3月27日には変化球も解禁。安打性の打球は少なく、安定した投球を見せたと報じられている。

ロッテは4月5日までの活動休止を発表しており、今後の予定はわからないものの、これだけの投球を見せられると今シーズン中の一軍デビューへの期待も高まってくる。

とはいえ、高卒の投手が先発ローテーションに入ることは決して簡単なことではない。昨年の新人を見ても高卒でローテーションをしっかりと守った投手はひとりもいない。そもそも白星をあげたのも吉田輝星(日本ハム1位)と戸郷翔征(巨人6位)の2人だけだ。高卒1年目というのは白星を挙げるだけでも一苦労ということがよくわかる。

確かに松坂大輔(西武)や田中将大(現ヤンキース)、そして藤浪晋太郎(阪神)のように、初年度から2桁勝利を挙げる投手はいるが、彼らは例外中の例外。過度な期待は禁物だ。

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種市篤暉は二軍で1試合のみの登板

近年のロッテは種市篤暉二木康太岩下大輝と高卒投手の育成がうまくいっている。しかし、1年目から一軍で結果を残すことができていたわけではない。2010年以降のドラフトで指名された高卒投手の成績を見るとよくわかる。

ロッテ高卒投手1年目成績ⒸSPAIA


2010年以降のドラフトで指名された高卒投手の成績を見ると、1年目から一軍で登板した投手はひとりもいない。また、二軍でもほとんど登板していないことがわかる。最多登板は昨年の古谷拓郎の13試合だ。

すでに一軍で結果を出しつつある二木と岩下は2試合のみ。投球回数もそれぞれ2イニングとほとんど投げていないことになる。種市に至っては1試合で1イニングだけ。にもかかわらず、入団から数年で一軍の先発ローテーションに入り込んできているのである。

もちろん1年目から結果を出せるに越したことはないが、無理をさせずに育成を行い、段階を経て戦力に変えてきたわけだ。

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経験豊富な吉井コーチの存在

しかし、ひとつだけここ10年の高卒投手と佐々木に違う点がある。ドラフトの順位だ。プロに入ってしまえば、順位は関係ないとは言うものの、ドラフトで指名する時点でのポテンシャルは、1位指名された選手の方が明らかに高い。だからこそ指名順位が早いのである。

佐々木に至っては、高校時代から160キロを超えるストレートを投げ込んでおり、「令和の怪物」とも一部では称されているほど。順位、そしてそのポテンシャルから育成方法がこれまでの投手と異なってもまったく不思議ではない。

そして吉井理人投手コーチの存在もある。吉井コーチは自身がMLB、NPB、さらにいうとセ・パ両リーグの野球も経験している。また入団1年目ではないものの、ダルビッシュ有(現カブス)や大谷翔平(現エンゼルス)といった後のメジャーリーガーを間近で指導してきた。様々な引き出しを持っていることは明らかだ。

石垣島で行われた春季キャンプで佐々木が一軍に帯同していたのは、吉井コーチとフォーム固め行うためでもあった。井口資仁監督も吉井コーチに絶大なる信頼を置いているのである。

はたして「令和の怪物」は過去10年の高卒投手と同じように二軍でじっくりと育成を行うのだろうか。それとも、1年目から一軍で登板機会を与えられるのだろうか。吉井コーチと井口監督の育成に注目が集まる。

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