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ヤギの呪いが解けた、MLBシカゴ・カブスの永久欠番選手

2017 7/10 10:25hiiragi
MLB,シカゴ・カブス
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Photo by FiledIMAGE / Shutterstock.com

2016年、108年ぶりのワールドシリーズ制覇で“ヤギの呪い”を解いたシカゴ・カブスを覚えているだろうか。2017年は上原浩治投手を獲得して、連覇への体制固めも着実に進んでいる。ここではそんなシカゴ・カブスのプロフィールと、チームを支えてきた永久欠番選手を紹介する。

久しぶりの優勝で本格復調なるか

シカゴ・カブスはナショナルリーグ中地区に所属するチームだ。設立は1971年と古く、一度も本拠地を変えていない。これまでに地区優勝は6回、リーグ優勝は17回を数え、ワールドチャンピオンには3度輝いている。しかし、リーグ優勝にまで進んだのはほとんどが1950年以前までの実績で、1950年以降は低迷期が続き、1970年代まではプレーオフにも進めなかった。
それでも、1980年代になると復調の気配を見せ、プレーオフに進出。そして2016年、待ちに待ったワールドチャンピオンの座を手に入れた。17回目となったリーグ優勝は71年ぶり、3回目となったワールドチャンピオンに至っては、実に108年目の快挙だった。

「背番号14」負け越しなのに2年連続MVP、アーニー・バンクス選手

アーニー・バンクス選手はニグロリーグなどを経て、1953年シカゴ・カブスでメジャーデビューを果たす。かって、黒人排斥を唱えていた、シカゴ・カブス初の黒人メジャーリーガーだった。翌年にはレギュラーに定着して19本塁打を記録すると、1955年には44本塁打を放ち注目を浴びる。
そして1958年になると、47本塁打に加え打点129で2冠を達成、MVPにも選出された。翌59年も45本143打点と打ちまくり、本塁打王は逃がすものの、打点王には輝き、2年連続MVPにも選ばれる。しかしこの2年ともチームは負け越していて、きわめて異例のMVPとなった。現役19年間を全てカブスで過ごし、512本塁打、1636打点を記録している。

「背番号23」123試合連続無失策、ライン・サンドバーグ選手

ライン・サンドバーグ選手は、1981年フィラデルフィア・フィリーズからメジャーデビューを果たす。しかし、大した成績は残せず、1982年にシカゴ・カブスにトレードされている。カブスでも打撃のほうでは大した成績は残せていない。
それでも安定した守備が認められ、レギュラーとして定着すると、1983年にはゴールドクラブ賞に選出され、以降9年連続で獲得する。1990年には123試合連続無失策も記録した。
やがて、打撃の方でも能力を見せ、1989年には30本塁打と大台に乗せ、1990年には40本塁打で本塁打王に輝いた。16年間通算では、本塁打282本、打率.285のほかに、通算守備率 .989を残している。

「背番号26」13年連続20本塁打、ビリー・ウィリアムズ選手

ビリー・ウィリアムズ選手は1959年シカゴ・カブスからメジャーデビューを果たし、1974年までの16年間をカブスでプレーする。1961年にレギュラーに定着して25本塁打を放つと、以降13年間20本以上を打ち続け、1970年には42本を記録した。
しかし本塁打王のタイトルは1度も取れていない。安打では、200安打以上が3シーズンあり、1972年には打率.333で首位打者を獲得している。通算18年間で本塁打は426本、打率.290を記録した。同じ球団内で背番号をよく変えていて、永久欠番26は3つ目の背番号だ。

「背番号31」カブス初サイ・ヤング賞ファーガソン・ジェンキンス投手

ファーガソン・ジェンキンス投手は1965年フィラデルフィア・フィリーズからメジャーデビューを果たした。シカゴ・カブスには翌1966年シーズン途中にトレードされる。1年目は6勝8敗と負けが先行したが、2年目には20勝13敗と頭角を現す。
以降1972年までの6年間は、20勝を下回った年はなく、1971年には24勝13敗でサイ・ヤング賞に輝く。カブス投手陣では初めての受賞となると共に、カナダ人としても初めての受賞だった。
キャリアでは284勝を挙げ歴代29位ながら、三振は3192個奪って歴代12位だ。2009年31番は永久欠番になったが、もう一人の31番グレッグ・マダックス投手も同時に顕彰された。

まとめ

MLBシカゴ・カブスの永久欠番選手について紹介した。2016年ワールドシリーズで優勝した時は、ヤギの呪いが話題になった。ヤギの入場を断って、その飼い主に呪われたというものだ。108年ぶりの優勝で、呪いも解かれ、2017年連覇の期待がかかる。