“万全なら”超強力ローテ形成
4年ぶり8度目のワールドシリーズ制覇を達成したロサンゼルス・ドジャースが、連覇に向けた準備を着実に進めている。26日(日本時間27日)には、サンフランシスコ・ジャイアンツからフリーエージェント(FA)となっていた注目左腕ブレーク・スネルと契約合意に至ったことが現地の複数メディアから報じられた。
球団からの公式なアナウンスは出ていないが、スネルはすでに『Instagram』で自身の姿にドジャースのユニフォームを重ねた画像と共に「LA」と投稿。『MLB.com』によると、5年総額1億8200万ドル(約277億円)の大型契約になっているという。
スネルは1992年12月4日生まれの31歳左腕。2016年にレイズでメジャーデビューを果たすと、2018年に21勝5敗、奪三振221、防御率1.89と大ブレイク。26歳のシーズンでサイ・ヤング賞を初受賞する。
以降は勝ち星が思うように伸びず、2020年のオフにパドレスへ移籍。ここでも2年間は期待に応える成績を挙げることができなかったが、昨季は32試合の登板で14勝9敗、奪三振234、防御率2.25の大活躍。自身2度目となるサイ・ヤング賞を受賞した。
ところが、昨オフにFAとなるとなかなか移籍先が決まらず、新天地がジャイアンツに決まったのは開幕直前の3月19日のこと。準備期間が極めて短かったこともあってか、6月終了時点で0勝3敗、防御率9.51というまさかの大苦戦。2度も故障者リスト入りする散々な出だしとなる。
それでも、2度目の離脱から復帰後は別人のように復活。8月2日のレッズ戦では自身初となるノーヒットノーランも達成するなど、7月以降は14試合に先発して5勝負けなし、防御率1.23という圧巻のパフォーマンスを見せた。
好不調の波が激しいタイプで、キャリア通算の奪三振率は11.23という驚異的な成績ながら与四球率も4.06。9イニング平均で11個以上の三振は奪うが、4つ以上の四球を出してしまうということもあり、規定投球回に達したのはサイ・ヤング賞に輝いた2018年と2023年の2回だけだ。
ただし、コンディションさえ良ければMLB屈指の実力を持っていることは間違いない。手術からの復活に期待がかかる大谷翔平やトニー・ゴンソリン、ダスティン・メイらとともにローテーションの一角に加わることになれば、ドジャースは連覇に大きく近づくはずだ。
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