両リーグとも先発投手が新人王に
全米野球記者協会（BBWAA）の会員が選出する2024年のMLBルーキー・オブ・ザ・イヤーが18日（日本時間19日）に発表された。
ナショナル・リーグはピッツバーグ・パイレーツのポール・スキーンズ投手が受賞。今季は23試合の登板で11勝3敗、防御率1.96という圧巻の成績。いきなりサイ・ヤング賞の最終候補に選出されるなど、2023年MLBドラフト全体1位指名の期待に違わぬ活躍を見せた。
アメリカン・リーグはニューヨーク・ヤンキースのルイス・ギル投手が受賞。2021年にメジャーデビューも翌年にトミージョン手術を受けた影響で昨年は全休。今季2年ぶりにメジャーの舞台へ返り咲くと、ローテーションの一角として15勝（7敗）を挙げるなど、故障で戦線離脱したゲリット・コールの穴を埋める奮闘を見せた。
なお、両リーグとも先発投手が新人王に輝いたのは、1981年以降では初めてのこと。ナ・リーグの新人王投票・最終結果は以下の通り。
▼ ナ・リーグ新人王投票・最終結果
1位 ポール・スキーンズ（パイレーツ）
【23-7-0】計：136ポイント
2位 ジャクソン・メリル（パドレス）
【7-23-0】計：104ポイント
3位 ジャクソン・チョウリオ（ブリュワーズ）
【0-0-26】計：26ポイント
4位 今永昇太（カブス）
【0-0-4】計：4ポイント
（【1位票-2位票-3位票】1位＝5ポイント、2位＝3ポイント、3位＝1ポイント）
133イニングで170奪三振を記録
ポール・スキーンズ（パイレーツ）
[今季成績] 23試（133回） 11勝3敗 奪三振170 防御率1.96
スキーンズの大きな魅力のひとつとなっているのが三振奪取力で、今季の奪三振率は驚異の「11.50」をマークした。今季規定到達者のMLB全体1位がクリス・セール（ブレーブス）の「11.40」だから、規定には30イニングほど足りていないとはいえ、1年目からメジャートップクラスの数値を叩き出したのは素晴らしい。
なお、自責点が公式記録となった1913年以降で「防御率2点未満」かつ「170奪三振以上」をクリアしたルーキーはスキーンズが初めて。さらに「2ケタ勝利」かつ「150奪三振以上」かつ「防御率2.50未満」を記録したルーキーも、直近35年でホセ・フェルナンデス（マーリンズ／2013年新人王）とスキーンズの2人だけだという。
このほか、ドラフト全体1位指名選手による新人王受賞はボブ・ホーナー（ブレーブス／1978年）、ダリル・ストロベリー（メッツ／1983年）、ブライス・ハーパー（ナショナルズ／2012年）、カルロス・コレア（アストロズ／2015年）に次ぐ史上5人目。また、パイレーツからの新人王誕生は2004年のジェイソン・ベイ以来で20年ぶり球団史上2人目という快挙となった。
今年のナ・リーグ新人王投票はスキーンズに次ぐ2位がパドレスの外野手メリルで、1位票が入ったのはこの2名だけ。3位はブリュワーズのチョウリオとここまで最終候補の3名が並び、最終候補以外からは今永昇太が3位票を4票獲得して4位に入った。
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