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WBC日本代表メンバー「侍ジャパン」最強の30人、栗山監督が明かした選出理由

2023 1/26 17:30SPAIA編集部
侍ジャパンの栗山英樹監,ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

栗山英樹監督がメンバー発表

3月8日に開幕する第5回ワールドベースボールクラシック(WBC)日本代表の栗山英樹監督(61)が26日、東京都内で会見し、先行発表した12人を含むメンバー30人を発表した。※数字は背番号、〇は先行発表済

【投手15人】
11 ダルビッシュ有(パドレス)〇
12 戸郷翔征(巨人)〇
13 松井裕樹(楽天)
14 佐々木朗希(ロッテ)〇
15 大勢(巨人)
16 大谷翔平(エンゼルス)〇
17 伊藤大海(日本ハム)
18 山本由伸(オリックス)〇
20 栗林良吏(広島)
21 今永昇太(DeNA)〇
22 湯浅京己(阪神)
26 宇田川優希(オリックス)
28 高橋宏斗(中日)
29 宮城大弥(オリックス)
47 高橋奎二(ヤクルト)

【捕手3人】
10 甲斐拓也(ソフトバンク)〇
24 大城卓三(巨人)
27 中村悠平(ヤクルト)

【内野手7人】
1 山田哲人(ヤクルト)
2 源田壮亮(西武)〇
3 牧秀悟(DeNA)〇
7 中野拓夢(阪神)
25 岡本和真(巨人)
33 山川穂高(西武)
55 村上宗隆(ヤクルト)〇

【外野手5人】
8 近藤健介(ソフトバンク)〇
9 周東佑京(ソフトバンク)
23 ラーズ・ヌートバー(カージナルス)
34 吉田正尚(レッドソックス)
51 鈴木誠也(カブス)〇

【首脳陣】
89 栗山英樹監督
90 白井一幸ヘッドコーチ
77 吉村禎章打撃コーチ
87 清水雅治外野守備走塁コーチ
81 吉井理人投手コーチ
75 厚澤和幸ブルペン担当コーチ
79 城石憲之内野守備走塁兼作戦コーチ
74 村田善則バッテリーコーチ

投手を1人増やして15人に

栗山監督は「日本野球の魂を最大限に活かせる形を考えた。基本的には投手を中心にしっかり守り切って我慢しながら勝ち抜いていく。最後まで投手の人数を迷って1人増やして15人でスタートすることを決断した。世界一になることだけ考えて選んだ」と悩み抜いた末に選出したことを明かした。

「大前提として投手で我慢して勝つと決めたんで、そこが足りなくなるのは許されない」と投手を15人選んだ理由を説明。選手には直接電話をかけ、「電話がつながった瞬間の空気というか、すごく緊張感もあったし、言葉ではない空気感だけで十分だった」と熱い胸の内が伝わったことを告白した。

大谷翔平らメジャーリーガーを5人選出したのは2009年の第2回大会と並ぶ最多タイ。「過去WBCに出た人に聞いてみると、アメリカで戦った選手の一言が助かったと言っていた。そういう経験は必要だと思い、幅広くお願いして決断してもらった」と実力面だけでなく、本場で戦うメジャーリーガーの「金言」にも期待していることを明かした。

左のリリーフが松井裕樹しかいないことにも質問が飛んだが、「ルール上、ワンポイントがないので、左右よりボールの良さで選ぶべきなのではと話し合いを重ねた」と説明。育成出身で、一軍登板19試合しか経験のない宇田川優希についても「単純に結果を出してくれると信じて選んだ」と客観的に実力を評価した上での選出だと強調した。

巨人でクローザーを務める大勢には「イニング頭ではなく、ランナーがいるところでも行けそうな気がする。チームが勝つために誰がいくかが非常に大事。準備はしてくれと伝えてある」とイニング途中のスクランブル登板の可能性も示唆した。

ラウンド後に入れ替えの可能性も

野手陣は周東佑京や中野拓夢ら俊足選手がいる一方、岡本和真、山川穂高、村上宗隆ら長距離砲も目立つ。「各ポジションで一番結果を残して勝利に貢献している選手を考えると、そういう選手が多くなった」と意図してスラッガーを増やしたわけではないと説明した。

日系人メジャーリーガーのラーズ・ヌートバーも注目選手の一人。「肩の強さ、がむしゃらさ、一生懸命プレーする姿、学び続ける姿勢を持ってすぐに吸収する。活躍してくれると信じてる」と言い切った。

今後は2月17日から宮崎合宿がスタート。3月9日から東京ドームでプールBの1次ラウンド4試合が予定されており、中国、韓国、チェコ共和国、オーストラリアと対戦する。勝ち上がれば16日に同じく東京ドームでプールA(チャイニーズ・タイペイ、オランダ、キューバ、イタリア、パナマ)突破チームと準々決勝を戦う。

さらに米マイアミのローンデポ・パークに舞台を移し、21日に準決勝、22日(いずれも日本時間8時)に決勝の予定。優勝するには日本で5試合、アメリカで2試合の計7試合を戦うことになる。1次ラウンド後と準々決勝後に投手のみ2人ずつ入れ替えが可能で、メッツに移籍した千賀滉大が入る可能性もある。

「今日発表したが、大会が終わるまでいろんなことが起こるので、まだずっと考え続けている」と栗山監督。常にベストの選択を迫られる指揮官の重圧は想像に難くない。3大会ぶりの優勝に向け、絶対に負けられない戦いがもうすぐ始まる。

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