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設楽悠太らMGC獲得男子ランナー13人。設楽啓太らの獲得も期待 

2018 5/15 18:53SPAIA編集部
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東京オリンピック、男子マラソンについて

東京オリンピックが刻一刻と近づく中、オリンピックマラソン日本代表の座を争う戦いが激化してきている。設楽悠太の日本新記録更新、川内優輝のボストンマラソン優勝及びプロへ転向など話題が尽きない。ここではMGC獲得ランナーと今後の有力ランナーについて注目していきたい。

東京オリンピックのマラソンはこれまでと違い日本代表の選出方法ががらりと変わった。マラソングランドチャンピオンシップシリーズ(東京マラソンや福岡国際マラソンなど)で優秀な成績を残した者のみがマラソングランドチャンピオンシップ(以下MGC)のレースに出ることができ、そこで代表を決めるという二段構えの選出方法となったのだ。

現在MGC獲得男子ランナーは、先日東京マラソンで日本新記録を樹立した設楽悠太をはじめ13選手いる。期間があるのでさらに増えることが予想されるが、このランナーの数は日本陸上競技連盟としてはうれしい限りだろう。

すでにMGC獲得した選手は高いモチベーションでトレーニングに励むことができ、獲得していない選手も目標を定めてトレーニングを行うことができる。MGCまでに日本記録が再び更新される可能性も高い。

注目したいMGC獲得ランナー

MGCを獲得したランナーで注目を集めているのは、何といっても日本記録保持者である設楽悠太だろう。設楽はスピードだけではなくスタミナもあり、フルマラソンとハーフマラソンの日本記録を所持している。他のランナーと比べ1歩リードというところか。

大迫傑もスピードに定評がある。トレーニング拠点をアメリカに置き、めきめきと力を伸ばしている。スピードという点で他のランナーを圧倒しており、オリンピック有力候補の一人だ。

経験、粘り、安定感という点では川内優輝の右に出るものはいない。誰よりも多くレースに出場しており「試合勘」はピカイチだ。先日ボストンマラソンで優勝したことで「勝利への感覚」が養われた。プロ転向を決め、今後さらに成長していくことを感じさせるランナーだ。

箱根駅伝では17人抜きを達成するなど爆発力がある村澤明伸も面白い存在だ。夏に行われた北海道マラソンでのMGC獲得は「暑さ対策ができる選手」として期待できる。大学の先輩であり、同じくMGCを獲得した佐藤悠基と同チームであることも、切磋琢磨する相手がいるという点で有利だ。

今後の有力ランナーは

まだMGCを獲得していないが有力なランナーは多い。その中でも注目したいのが設楽啓太、今井正人、服部勇馬だ。

設楽啓太は設楽悠太の双子の兄である。双子だから注目を集めているということではなく、箱根駅伝では悠太より活躍していた有力ランナーだ。平地が速い上、箱根の5区山登りで区間賞を取るなど、あらゆる状況下で高い能力を発揮することができる選手である。ケガで出遅れた形となったがポテンシャルは一級品だ。

箱根の初代山の神である今井正人も忘れてはならない。ベテランの域に達しているとはいえまだまだ健在。先日のびわ湖毎日マラソンでは中村匠吾に惜しくも敗れMGC獲得はならなかったが、今後のレースで獲得する可能性は高い。

服部勇馬は長い距離のレースに長けていて、箱根駅伝でも2年連続2区区間賞を獲得するといった勝負強さも持っている。ケガで苦しんではいるものの、フルマラソンのベストタイムは2時間9分46秒。もう一段階レベルアップすればMGC獲得者の中でも上位に食い込むことができる。