全員駅伝で目指した12年ぶりのシード権奪回
神奈川大学は箱根駅伝2017には予選会5位の資格で出場した。7年連続48回目の出場で、優勝も2回経験しているが、ここ12年間はシード権獲得には至っていない。
神奈川大学駅伝部に代々受け継がれる「駅伝は部員全員で行うものであり、決してエントリーメンバーだけで戦うものではない」を支えに、全員がスピードアップに取り組んできた。
2016年大会の13位から、12年ぶりのシード権奪回に向けて、手ごたえをもって臨んだ大会だった。
神奈川大学は箱根駅伝2017には予選会5位の資格で出場した。7年連続48回目の出場で、優勝も2回経験しているが、ここ12年間はシード権獲得には至っていない。
神奈川大学駅伝部に代々受け継がれる「駅伝は部員全員で行うものであり、決してエントリーメンバーだけで戦うものではない」を支えに、全員がスピードアップに取り組んできた。
2016年大会の13位から、12年ぶりのシード権奪回に向けて、手ごたえをもって臨んだ大会だった。
往路では1区で2年生山藤篤司選手が5位でスターを切ると、2区の3年生鈴木健吾選手が区間賞の走りを見せトップに躍り出た。
ここまでは作戦通りの展開で、この後をいかにつなぐかにシード権奪回がかかっている。3区以下区間15位、8位、14位と順位を落としたが、何とか粘って往路は6位でゴールした。
首位から4分26秒遅れでスタートを切った復路では、6区と7区で区間4位の走りを見せ4位まで順位を上げた。8区では3年生大塚倭選手が区間2位の走りで、3位に6秒差まで詰め寄る場面もあった。
最終的には4位から5位に順位を下げて競技を終えたが、12年ぶりのシード権獲得と共に、今後に希望が持てるレース運びだった。
5月に行われた関東学生陸上競技対校選手権大会では、1500mで2年生の越川堅太選手が7位、10000mでは4年生の鈴木健吾選手が4位、3年生の山藤篤司選手が7位に入る活躍を見せた。ハーフマラソンでは4年生の大塚倭選手が5位、大野日暉選手が20位に入っている。
6月には昨年出場できなかった全日本大学駅伝の予選会が行われた。各校8名の代表が4組に分けて10000mを走り、8名のタイム合計で総合9位までが本戦に推薦される。8名全員のタイムが集計されるので一人として気は抜けないレースだったが、全員がよく走り全体1位で全日本大学駅伝への出場を決めた。
4年生でキャプテンを務める鈴木健吾選手は、愛媛県の強豪県立宇和島東高等学校の出身だ。高校時代には全国高校駅伝への出場経験もある。
2014年に大学に入るとその年の全日本大学駅伝に抜擢され、3区を区間9位で走っている。箱根駅伝にも1年生より出場したが、2015年6区で19位、2016年2区で14位とそれほど目立つ存在ではなかった。
しかし2017年には2区で区間賞を取ると一躍注目を浴びる存在となった。8月に行われたユニバーシアードのハーフマラソンでは3位に入る活躍を見せている。
3年生の山藤篤司選手は愛知県の愛知高等学校の出身で、高校時代は全国高校駅伝や都道府県駅伝の代表選手として活躍した。
大学でも即戦力として期待され、1年生の2015年全日本大学駅伝で三大駅伝デビューを飾ると、箱根駅伝2016では3区を走り区間12位だった。
箱根駅伝2017では、計算できる走者として、エース鈴木選手につなぐ1区に起用され区間5位の走りを見せ期待に応えた。全日本大学駅伝の予選会では、エース級が揃う4組を走り8位に入っている。