「下剋上」をスローガンに往路では3位でゴール
順天堂大学は、箱根駅伝2017には前年6位の成績でシード校として出場した。出場回数58回、優勝11回を数える強豪だが、ここ数年はシードを落とす年もあり上位には進出できないでいる。何とか現状打破といきたいところだ。
今回は、チーム内での競争も激化し選手の状態もいい「下剋上」をスローガンにこの大会に臨んだ。しかし、1区では4年生の西沢卓弥選手が15位と出遅れてしまう。
それでも2区の3年生塩尻和也選手が区間5位で7位まで順位を上げると、4区の3年生栃木渡選手が区間賞、5区の2年生山田攻選手が区間5位の走りを見せ、往路は3位でゴールした。
復活の手ごたえをつかんだ箱根駅伝2017
復路では1位の青山学院大学と2分24秒差でスターを切ったが、6区と7区で起用された1年生橋本龍一選手と難波皓平選手が緊張したのかいつもの走りができず、6位まで順位を下げる。
しかし、残りの3区間で4年生選手が意地を見せた。8区の甲斐智樹選手が区間7位で5位に順位を上げると、9区の聞谷賢人選手は区間3位、10区の作田直也選手は区間賞の走りを見せて4位でゴールした。
往路では3位に入り復路では6位だったが、総合では4位と上位復活の手ごたえはつかんだ大会だった。
大学三大駅伝全ての出場権を手に入れ箱根駅伝2018では3位を目指す
箱根駅伝2017の4位で箱根駅伝2018のシード権を獲得するとともに、2017年出雲駅伝の推薦権も手に入れた。
まだ出場権のない全日本大学駅伝の推薦校選考会は、6月18日に行われた。選考は1校8名の10000mタイムトライアルで行われ、9位までが推薦対象校になる。結果は8位でぎりぎりだったが、これで2017年シーズンの大学三大駅伝には全て出場できる。
9月に行われたインターカレッジの10000mでは3年生の塩尻和也選手が4位、4年生の栃木渡選手が13位、2年生の橋本龍一選手が17位と好位置をキープした。
出雲駅伝、全日本大学駅伝で弾みをつければ箱根駅伝2018では3位以内も狙えるのではないか。
4年連続箱根駅伝出場でチームを引っ張るキャプテン栃木渡選手
キャプテンに任命された栃木渡選手は、栃木県の高校駅伝強豪校佐野日本大学高等学校から入学した。高校時代には2度全国高校駅伝への出場経験もある。
箱根駅伝には、1年生で抜擢され8区を走って区間15位だった。2年生では4区を任され、区間3位の走りで10位から6位に順位を上げてシード権獲得に貢献した。3年生でも4区を任され区間賞の快走でやはり10位から6位に順位を上げている。
4年連続となる箱根駅伝2018にも出場して安定感のある走りでチームを引っ張りたい。
3000m障害でリオオリンピックに出場塩尻和也選手
塩尻和也選手は群馬県立伊勢崎清明高等学校から入学した。高校時代は全国都道府県対抗男子駅伝競走大会に選ばれるほか、インターハイでは3000m障害で活躍している。
その3000m障害では、繰り上げながらリオオリンピックに出場した。結果は予選で敗退となったがいい経験になったはずだ。
箱根駅伝には2016年、2017年と続けて2区で起用されどちらも区間5位の力走を見せている。特に2017年は、8人抜きの快走を見せ15位で受けた襷を7位でつないだ。インターカレッジ2017では10000m4位で走っており、箱根駅伝2018のカギを握りそうだ。
4位となった出雲駅伝2017では3区に出場、6人抜きの快走で区間賞に輝いた。