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任された区間で存在感!全日本大学駅伝の記憶に残る歴代区間賞5名

2017 9/13 14:03hiiragi
長距離 スピード
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2016年2区で圧巻の7人抜き、青山学院大学田村和希選手

2016年48回大会、優勝候補筆頭に挙げられた青山学院大学は1区では調子が上がらず、首位に立った前年優勝の東洋大学から30秒遅れの8位で2区、田村和希選手にタスキをつないだ。
田村選手は2区13.2kmを38分07秒と区間2位に20秒差をつける快走で、8位から2位と1秒差ながら首位に躍り出る活躍を見せた。 この後青山学院大学は2位をキープ、最終8区で逆転優勝を飾る。
田村選手は1月の箱根駅伝では4区、10月の出雲駅伝では2区で区間賞を出しており、今回で3大会連続の区間賞となった。また、2015年47回大会では3区を走り、区間2位ながら現行距離となった22回大会以降の歴代3位のタイムで走っている。

2015年初優勝に貢献、3区東洋大学口町亮選手

2015年47回大会は駒澤大学の5連覇なるか、躍進著しい青山学院大学が初優勝を飾るか注目を浴びた大会となった。
しかし優勝を勝ち取ったのはそのどちらでもなく、駒澤大学の4連覇中3度の2位に終わった東洋大学だった。1区服部勇馬選手、2区服部弾馬選手の兄弟選手が区間賞で抜け出すと、3区口町亮選手は区間新記録に3秒と迫る26分58秒で後続を離し、優勝に貢献MVPを獲得した。
口町亮選手は出雲駅伝でも4区を走り区間賞を獲得しており、年明けの箱根駅伝にシーズン3冠の期待がかかったが記録は達成されなかった。

2012年3区の区間新記録で優勝に貢献、駒澤大学油布郁人選手

2012年44回大会は、初優勝を狙う東洋大学と10回目の優勝を狙う駒澤大学との一騎打ちとなった。
1区を6位でスタートした駒澤大学は2区で3位まで順位を上げると、3区でタスキを受け取った油布郁人選手が26分55秒の区間新記録で快走を見せる。59秒差の首位山梨学院大学を逆転、3区で首位に立った東洋大学に17秒差の2位に浮上、8区での逆転劇のおぜん立てをした。
油布郁人選手は全日本大学駅伝との相性がいいのか、2010年42回大会から2013年45回大会までの4年間を全て3区で起用され4年間とも区間賞に輝いた。

2000年1区で驚異の区間新記録、鹿屋体育大学永田宏一郎選手

2000年32回大会は、シーズン3冠を狙う順天堂大学が2区以外の区間は3位までに入る安定した走りでシーズン2冠目を達成した。
しかし1区を快走、2位に1分32秒の差をつける41分56秒の区間新記録で駆け抜けたのは、九州代表鹿児島県の鹿屋体育大学4年永田宏一郎選手だった。
この快走で優勝を狙うチームは、少なからずペースを乱されたのではないだろうか。優勝した順天堂大学こそ3位とペースを守ったが、3連覇を狙う駒澤大学は5位、復活優勝を狙う大東文化大学は8位、初優勝を狙う山梨学院大学は15位と出遅れた。
永田宏一郎選手の記録は1区の区間記録として残っている。

1995年最終8区で大逆転、早稲田大学渡辺康幸選手

1995年27回大会は初優勝から3連覇中の早稲田大学とシーズン第1戦出雲駅伝で優勝した山梨学院大学の優勝争いかと思われた。
しかし、最終8区を首位でタスキを受けたのは伏兵の神奈川大学だった。2位は中央大学。
首位と1分31秒差の3位でタスキを受けた早稲田大学渡辺康幸選手の猛追が始まる。19.7㎞を56分59秒の区間新記録で走り首位に浮上早稲田大学の4連覇に貢献した。この記録は後で塗り替えられるが、日本人ではトップの記録として残っている。
渡辺康幸選手は後年指導者として全日本大学駅伝に出場、2010年42回大会では早稲田大学を5回目の優勝に導いた。