グランドスラム・アンタルヤに出場
3月29日からトルコのアンタルヤで行われる柔道のグランドスラム・アンタルヤ2024に出場する阿部一二三(26)がオンライン会見に出席した。
阿部一二三はパリ五輪男子66キロ級の代表に決まっており、五輪に向けて弾みをつける意味でも重要な前哨戦となる。
「まずはしっかり自分の柔道をして勝ち切ることが前提。今の自分の状態を確認して、パリ五輪に向けて勢いをつけられたらいいと思う。ここまでの調整はうまくいっている」と自信を示した。
東京五輪で金メダルに輝いた2021年も、4月にグランドスラム・アンタルヤに出場して優勝。ゲンのいい大会に勝って、同じローテーションでパリ五輪本番に臨みたいだろう。
「相手の想像の上をいきたい」
今大会のテーマは足技だ。「相手も担ぎ技を意識してると思うので、相手が予想つかないような柔道の展開を作れるのが一番。小内刈、小外刈、大内刈、いろんな角度から足技を打って担ぎ技に持っていければ」と狙いを明かした。
五輪連覇に向けて足技の強化に取り組んできただけに、本番前に手の内を明かすリスクも伴うが、本人は意に介さない。
「今さら手の内を見せないと言っても無理がある。常に警戒されているし、自分の柔道を研究されているので、相手の想像の上をいきたい。担ぎ技で仕留められたら一番いいが、担ぎ技をフェイントに使って足技にいくとか、予想のつかない柔道をしていきたい」
パリ五輪の男子66キロ級は7月28日に開催。妹の阿部詩が戦う女子52キロ級と同じ日に行われる。兄妹で同日に五輪連覇ならもちろん史上初の偉業。誰もが見たことのない景色を目指す阿部一二三に慢心は一切ない。
【関連記事】
・【柔道】グランドスラム・パリでウルフ・アロンが優勝!パリ五輪へ大前進
・ライバルに敗れて逃した夢の五輪…再び立ち上がった丸山城志郎「勝って終わりたい」の真意
・日本柔道界を背負う20歳の大器・斉藤立、巨体だけではなかった父譲りの繊細さ