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アマチュアレスリングファンにとっての「聖地」はどこか

2017 6/13 12:41mikky
レスリング
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出典 ostill/Shutterstock.com

昨年のリオデジャネイロ五輪ではメダルラッシュだった日本アマチュアレスリング界。2020年の東京五輪に向けて益々興味が持たれていくであろう。世界に名だたる日本の名選手達を育てた場所は、アマチュアレスリングを志す者やファンにとって「聖地」と呼ばれるかもしれない。世界のアマチュアレスリング選手を育てた、また歴史的試合が行われた、「聖地」を5か所を紹介する。

数々の金メダリストを輩出した志学館大学レスリング部

志学館大学(旧中京女子大)レスリング部は吉田沙保里、伊調馨、千春姉妹を始め、女子レスリング界において世界に数々の金字塔を打ち立てた名選手を輩出してきた。
1989年創部。名古屋市から見て南東に位置する愛知県大府市にある。多くの金メダリストを育てた栄和人監督は五輪中継やテレビでも知られる。道場は過去にウオーキングイベントの一環で参加者向けに公開されたこともある。

日本代表の合宿地となっている「桜花レスリング道場」

日本女子レスリング日本代表の合宿所である「桜花レスリング道場」は新潟県南部「雪ふる里」十日町市にある。ここへ赴くにはJR飯山線の十日町駅から車で30分。
中心部から離れた場所にある道場は、かつて小学校の分校だった建物をほぼそのまま活かし道場として活用されている。山間地ならではの勾配のきつい地形は選手にとって最適ともいえるトレーニング環境である。

1964年の東京五輪レスリング会場「駒沢オリンピック公園体育館」

1964年東京五輪では日本がレスリングで最多の金メダルを獲得。会場は駒沢オリンピック公園体育館で行われた。1964年3月に竣工したこの施設は仮設席を含めて最大約3500人が収容できる大規模の体育館である。
1993年に大規模な改修が行われ、今なおレスリングだけでなくバレーやバスケット、体操などの会場としても利用できる。

レスリング吉田沙保里選手の名がついた「サオリーナ」

三重県の県庁所在地である津ICの近くにコンベンション施設である「メッセウィング・みえ」という施設がある。そこに隣接する形で2017年10月、新たに産業・スポーツセンターがオープンする。
そのスポーツセンターの屋内施設の名称は「サオリーナ」。名称は、もちろん、津が生んだレスリング界のスーパースター、吉田沙保里選手の名前からとっている。彼女の功績をたたえる形で命名された施設となる。

吉田沙保里選手の原点「一志ジュニアレスリング教室」

吉田沙保里選手の実家は「一志ジュニアレスリング教室」という名のレスリング道場で、三重県津市にある。レスリングの元全日本王者であり2014年に急逝した吉田選手の父・栄勝さんが創設したレスリング道場であり、沙保里選手の原点である場所。
栄勝さん亡き後は息子の栄利さんが引き継ぎ、未来の金メダリストを目指す子どもたちが数多く通う。

まとめ

アマチュアレスリングファンが「聖地」と呼ぶ場所を探すならば、1964年東京五輪のレスリング会場、現代の名選手が育った原点となる道場、山地にある代表選手の合宿所、有名選手の出身校などが相応しいのかもしれない。日本女子アマチュアレスリング界前人未踏の記録を作り上げ、「霊長類最強」と呼ばれた吉田沙保里選手の名が冠する施設がオープンするのもまた面白い。吉田選手を尊敬するファンにとってはここもまた「聖地」であるだろう。